中国でも米国でもない、日本とドイツが世界の産業を独占できる理由

 

日本も同様であり、韓国や中国が日本が今まで得意としていた半導体や部品分野に入り込み、日本のお株を奪う事になる。そして、日本は欧米企業が得意とする軍事防衛機器や重機、重電機分野を取ることになる。

リニアの鉄道を見れば良い。50年も研究して、モノにしている。米国が原理を開発したが、それを実用化するまで研究を継続しなかった。燃料電池も同様である。20年の研究に上に「ミライ」はある。超伝導の研究も欧米では相当前に止めている。

研究成果が出るまでの時間が10年以内でないと研究を簡単に中止している。また、数個の例外以外の欧米大企業の研究開発費は売上の1%もない。

今後も日本は、夢に向かって、20年以上の研究を重ねていけば、日本企業に勝てる企業はない。ドイツは日本とは思考が違う。匠を作り、伝統的なものを精緻に作ることである。

欧米は益々、投資だけ度を増して、次の投資先を見つけるのに躍起になるし、IT系ベンチャーなどのノウハウの蓄積がいらない産業を起こすしかないようである。

もう1つが、まだ日本企業のノウハウ蓄積が十分でない医療関係であるが、それも、遅かれ早かれ日本企業が追いつくことになる。

結果、どうなるかは想像できる。ドイツ以外の欧米企業が追い出されて、日本、ドイツ企業が世界の産業を独占していくはずである。中韓企業が次を追うことになる。中国、韓国は日本人技術者を雇いモノマネのノウハウを高めていることによる。

世界のボーダーがなくなると、ノウハウの蓄積を真面目に行える企業しか残れない。または、真似がすぐにできる企業が追従するしかない。

それ以外のコモディティは、発展途上国をさすらっていくことになる。

image by: Shutterstock

 

国際戦略コラム有料版』より一部抜粋

著者/津田慶治
国際的、国内的な動向をリアリスト(現実主義)の観点から、予測したり、評論したりする。読者の疑問点にもお答えする。日本文化を掘り下げて解析して、今後企業が海外に出て行くときの助けになることができればと思う。
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