知らなかった。五重塔と東京スカイツリーの意外な共通点

 

地震と五重塔

五重塔の中心には「心柱(しんばしら)」と呼ばれる柱があります。塔を支える大黒柱です。この大黒柱は根元が地面に埋められておらず、石の上に乗っているだけです。浮いているような状態で固定されていません。

心柱と繋がっているのは屋根の上にある相輪のみです。心柱は塔を支えるという役割を果たしていないのです。ではなぜ立っていられるのでしょう?

五重塔の構造は5層の屋根がおもりのようになっています。5つの重りが振り子のように互い違いに揺れるために、バランスがうまくとれて、倒れにくいのです。またこの構造は揺れの収まりが早いという特徴もあるのでより倒れにくいようになっているわけです。

平安時代に建てられた五重塔のこの構造や技法は今も近代建築に取り入れられています。なんだと思いますか? なんと東京スカイツリーに先人の知恵が使われているのです。1,000年以上も前にこのようなことが研究され建築技法として応用されていたとは驚きですね。

いかがでしたか? 京都は日本人の知識と教養の宝庫です。これからもそのほんの一部でも皆さまにお伝え出来ればと思っています。

image by: Shutterstock.com

英学(はなぶさ がく)この著者の記事一覧

毎年5,000万人以上の観光客が訪れる京都の魅力を紹介。特にガイドブックには載っていない京都の意外な素顔、魅力を発信しています。京都検定合格を目指している方、京都ファン必見! 京都人も知らない京都の魅力を沢山お伝えしていきます。

無料メルマガ好評配信中

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 おもしろい京都案内 』

【著者】 英学(はなぶさ がく) 【発行周期】 ほぼ週刊

print
いま読まれてます

  • 知らなかった。五重塔と東京スカイツリーの意外な共通点
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け