あまり知られていないのですが、日本は若者の雇用問題後進国。
2004年にやっと厚生労働省に「若者雇用問題対策室」なるものが設置されましたが、欧米では1970年代から若者の雇用対策を進めてきました。
ところが同時期の日本は高度経済成長期で、終身雇用、年功序列、新卒一括採用が定着。
若年層がスムーズに労働市場に参入できる仕組みが出来あがっていました。
1990年代に入ってからは、「フリーター」問題が浮上しましたが、そのときも若者の雇用問題としてではなく「若者の甘え」として処理されてきました。
しかも、いまだに先進国の中で若年層の失業率が低いため、真剣に議論されているとは言い難い状況にあります。
まるで“国葬”のように全員が真っ黒の洋服に身を包み、とりあえずネットでエントリーし、最後は企業のブランドで行き先を決め、3年もたたず3割が辞めるーー。
この不毛な就活合戦こそ改めるべき。大学が就職予備校化しているという問題もあるし、若者雇用は問題山積なのです。
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