半年で10キロ減? 食欲を抑制する「レプチン」のウソ・ホント

 

じゃあこのレプチンってどうやってコントロールすればいいのか?

レプチン(白色脂肪細胞で作られる)

レプチンレセプター(視床下部にある)

満腹満足感

食欲低下

超簡単にしたレプチンの働きはこんな感じです。実際に人間のレプチン濃度がBMIとも大きく関係していることも分かってきてます。血中レプチン濃度と体型が比例グラフに近い偏差で出ていることも知られています。

じゃあなおさらレプチンを注射しまくってガンガン痩せたい! と考える人もいるかもしれませんが、さにあらず。人間は大脳が非常に大きいので、脳に働く成分の効き目はかなり動物より変わった感じになります。

レプチンは脳内に入って始めて効果のあるものなので、実際にレプチンを注射してもそれが脳に行かなければまったくもって効果を発揮しません

このことから、人によってすぐに「お腹がいっぱいになる」人ととそうでない人がいるのは、これらレプチンのようなホルモンが正常に脳にすばやく伝えられる人であり、そのレプチンの転送が遅かったり、緩慢な人はいくら食べてもなかなか満足感を得られず、ぶくぶく太るんだ…という個人差でもあるわけです。

また脳に入り、レセプターと結合したレプチンからは、食欲抑制だけでなく、交感神経を活性化し、活力を生み出し、代謝が後手後手にまわりがちな糖脂質の分解も促進し始めます。さらに血圧を高めたり、生殖ホルモンのマスターホルモンとして機能していることもわかってきました(マラソン選手などの極度にBMIが低い女性では、無月経や不妊症になる場合があるのはレプチン不足だからと言われています)。なので健康的な体型維持には最低限の脂肪細胞もまたレプチンのために必要であるとも言えます。

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