あの有名企業も。「ブラック企業大賞2017」の顔ぶれがヤバすぎる

 

ちなみに、「ブラック企業大賞2017」ノミネート企業は、以下の顔ぶれ。

・ゼリア新薬工業株式会社

2013年4月にMR(医薬情報担当者)として入社した当時22歳の男性社員が、新人研修受講中の同年5月18日に自殺した。

・株式会社いなげや

2014年5月、「いなげや」志木柏町店(埼玉県志木市)のチーフだった男性社員が勤務中に突然呂律が回らなくなり救急搬送され入院。一度は仕事に復帰したが、店の駐車場で倒れているところを客に発見され、意識が戻らないまま同月21日に脳血栓により亡くなった。いなげやでは2003年10月にも従業員が過労自殺し、のちに労災と認定されており、過労による死者が出たのは二度目である。

・パナソニック株式会社

2016年6月、パナソニックデバイスソリューション事業部に勤務する40代の男性社員が自殺。男性の残業時間は2016年5月で100時間を超えていたという。

・新潟市民病院

2016年1月、37歳女性研修医が、長時間勤務が続いたことで睡眠薬を服用して自殺した。女性の月平均残業時間は187時間、もっとも長い月で251時間だった。

・日本放送協会(NHK)

2013年7月、当時、31歳だった女性記者うっ血性心不全で死亡した。亡くなる直前の2013年6月下旬から7月下旬まで1カ月間の時間外労働(残業)は159時間37分。5月下旬からの1カ月間も146時間57分にものぼった。

・株式会社引越社、株式会社引越社関東、株式会社引越社関西(アリさんマークの引越し社)

引越社関東所属の男性営業社員シュレッダー係に配転したり、懲戒解雇したしりした。懲戒解雇においては、その理由を「罪状」などと記載して男性の顔写真を入れた書類(罪状ペーパー)を、引越社グループの店舗に掲示するなどした。さらに、同社は同様の文面を全従業員に送る社内報にも掲載し、送付した。

・大成建設株式会社、三信建設工業株式会社

東京オリンピック・パラリンピックで使用するメインスタジアム「新国立競技場」の建設工事の元請け企業である。今年3月、三信建設工業の新人男性社員(当時23歳)が自殺した。男性が自殺する前の1カ月の残業約190時間であったという。

・大和ハウス工業株式会社

2017年9月、同社が埼玉西支社に営業職として勤務していた20代男性に違法な時間外労働をさせ、川越労働基準監督署から同年6月29日付で是正勧告を受けていたことが、男性が加盟する「ブラック企業ユニオン」の会見で明らかになった。男性の残業時間は2015年5月には月109時間に到達。長時間労働の末うつ病になった男性は、2016年5月に退職を余儀なくされていた。

・ヤマト運輸株式会社

2016年12月には、神奈川平川町支店のセールスドライバー(SD)に対して残業代の未払いなどがあったとして横浜北労働基準監督署から是正勧告を受けたほか、2017年5月にはパート従業員勤務時間改ざん賃金の未払いがあったとして、同社西宮支店に西宮労働基準監督署から是正勧告を受けている。さらに17年9月20日には、博多北支店のSDに対し労使協定で定めた残業時間上限(1カ月95時間)を超える月102時間の残業を違法にさせていたとして、法人としての同社と、同支店の幹部社員2人が労働基準法違反の疑いで福岡地検に書類送検されている。

以上を踏まえて、あらためてお聞きします。

「御社は、ブラック企業になっていませんか?」

image by: Shutterstock.com

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【著者】 飯田 弘和 【発行周期】 週刊

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