スター・ウォーズの「スクリーン」に隠された不都合な真実

 

そこで、映画会社としては、なんとしても人々の足をもう一度映画館に向けさせる必要があります。家庭内のモニターが年々巨大化していることから、映画館は、より一層大きなスクリーンで圧倒的な体験を提供しなければ、観客はお金を落としません。

このような苦境に喘ぐ映画会社の最後の希望として、失われたIMAXが復権することになりました。まるで、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」のような話です。

時代に早すぎた高解像度を持つIMAXは、この数年、クリストファー・ノーランをはじめとする劇場に強いこだわりを持つ監督に支持され、少しづつファンを獲得してきました。そして、今年ディズニーがIMAX社と契約し、今後の大作はIMAXで制作されることが発表されました。

ですが、IMAXシアターには、実は二種類あります。日本国内のIMAXデジタルシアターは20館以上ありますが、そのほとんどはウソMAX」(英語でLIEMAX)と言われる2KHDの上映形態なんです。

それゆえ、秋には「ダンケルク」を見に、僕も大阪のIMAXシアターまで足を運びましたが、まるで別作品のようでした。IMAXカメラで撮影された映画は、IMAXで見なければ、製作者の真意がわからないと言われるのも納得です。

スター・ウォーズの前作「フォースの覚醒」でもファンが大問題としてあげていましたが、IMAXシアターでの上映と「ウソMAX」上映では、あまりに映像(画角)が違います(「STAR WARS: THE FORCE AWAKENS IMAX Details Revealed」)。「ウソMAX」シアターでは、ミレニアムファルコン号のフルショットが、本物のIMAXシアターと比べ、上下が大きくカットされてしまっているのです。

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