明日仕事を失ったら?「ヤバい!」と答える人の部下が育たない訳

 

例えば、その会社一筋30年の営業部長AさんとBさんがいたとします。AさんもBさんも真面目で一生懸命会社の為に尽くしてきました。あと退職まで10年というとき、Aさんは「よし、これまで自分がこの会社で培ってきたものを部下や後輩に伝えていこう。それが残された時間の中での最後の仕事だ」と考えます。一方、Bさんは「もうこれまで十分やってきた。後は若い人たちに任せてゆっくりさせてもらおう」と、無難に過ごすことを考えます。

別にどちらが良い悪いではなく、人が育ち会社がその後も発展していくのはAさんのような人間が部長や課長でいる会社である、ということは明白ですよね。Bさんのように「これまで散々尽くしてきたんだから」と自分のことが先にくる人が部長の場合、部下や後輩の成長も、会社の発展も止まってしまうのです。そして、そんなBさんを見て育った人間が次に部長になっても同じようなことになっていきます。つまり、上に立つ人の1人の意思や姿勢によって会社の成長や発展に大きく変化が伴うということです。

「もう自分は十分やった。後はゆっくりさせてもらうよ」などといって、ほんとにゆっくり過ごすだけの人に魅力は感じませんので、誰もついていきません。そんな上司を見てきた人間は「あっ、それでいいんだ」と勘違いすることもあります。

ですが、「もう十分にやった。後はゆっくりさせてもらうよ」と言いながらも「これまで培ったものを部下や後輩へ伝えていくのが最後の仕事」「たとえ明日会社が潰れても、困らない。自分にはそれだけ培ってきたものがあるから」という姿勢で残り10年を過ごしていく人は、いつまでも周りから慕われ必要とされ信頼されます

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