森友問題「昭恵夫人の肩書きが利用されただけ」が通用しない理由

 

あともうひとつ。

今回の事件では、「言っただの、言わないだの」という不毛な議論が繰り返されていますが、「権力者はウソをつく」というのは心理学の世界では遥か昔から定説でした。

無責任な人たちはたびたびウソをつきます。

しかしながら彼ら彼女らには、「ウソをついている」という意識がいっさいありません。

私たちは一般的に、「ウソをつき、責任を回避すると、イヤな気持ちになる」と考えます。

ところが、ウソを貫き通すことができると、次第に「チーターズ・ハイと呼ばれる高揚感に満たされどんどん自分が正しいと思い込むようになっていくのです。

人は他人のウソには厳しい一方で、自分のウソに寛容な傾向が強い。

このウソは必要」だと考え、自らを正当化する。

その確信が強ければ強いほど、ウソを重ねてチーターズ・ハイに酔いしれます。

それに拍車をかけるのが、「説得力のあるウソつきほど支配力を持ちウソをつくという行為自体がその人に力を与える」という困った心のメカニズムです。

私たちはウソを嫌い、無責任な人を嘆く一方で、ウソをつく人の高圧的な態度に信頼感を抱くという、極めて矛盾する心をもっています。

それがウソつきにますます力を与え権力者の足場を強固にしていくのです。

とにもかくにも、こういったことから鑑みると森友問題の真相は藪の中

「国有地を法外な値段で取引した」という事実と、「公文書を改ざんした」という事実以外、どうすることもできない。関係したとされる人たちを一同に集めて、問いつめるしかありませんが、そんなことには絶対にできない。

もちろん「肩書きある人たち」が、「ひょっとすると自分の振舞いが事件を引き起こしたのかもしれません。申し訳ない」と頭を下げれば別ですけど……。ムリ、か。

 

※本記事は有料メルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』2018年3月14日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

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デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』(2018年3月14日号)より一部抜粋

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