全てはシナリオ通り。森友疑惑で炙り出された「影の総理」の存在

 

ご記憶の方もいるだろう。昨年4月13日号の週刊文春は、「東芝“原発大暴走”を後押しした安倍首相秘書官 今井尚哉」という記事を大々的に掲載した。

原発の海外輸出に向けて突っ走る東芝がいかに経産省時代の今井氏を頼りにしていたかを、担当者の手帳や、原発部門の幹部たちが交わしたメールを暴露することで明らかにした記事である。

福島原発事故から約3か月後、東芝の原子力フロントエンド営業部グループマネジャーから送られた社内メール。

トルコプロジェクト関係の皆様 本日付で、今井審議官はエネ庁次長兼任発令が出ましたので、お知らせいたします。…原子力システム輸出について、エネ庁次長としての立場で、より一層熱心に主導されます。

東芝が、政府における原発輸出政策の推進役として今井氏に大きな期待をかけていたことがよく分かる文面だ。

その後、秘書官として官邸に戻った今井氏は福島原発事故で滞っていたトルコへの原発輸出プロジェクトを本格的に再開させるため安倍首相に進言して2013年5月、二人一緒にトルコ、UAEを訪問している。脱原発を公言していた大阪市の橋下徹市長を説得して再稼働に方向転換させたのも今井氏だといわれる。

今井氏は経産省官僚のなかでも、財界にとっては特別な存在だ。叔父である経団連会長今井敬氏は現在も経団連名誉会長、新日鐵住金相談役名誉会長として財界に隠然たる影響力を持っている。

あえて邪推をするなら、今井敬氏の財界人脈をバックに、前国税庁長官、佐川宣寿氏が証人喚問で余計なことを言わないよう、近い将来の再就職を匂わした可能性すら否定できない。

安倍首相自身、財界のレジェンドを叔父に持つ今井秘書官との絆は、集票集金の面からもとりわけ重視しているに違いない。第一次政権で事務担当の総理秘書官だった今井氏を気に入っていた安倍首相は第二次政権で政務担当秘書官に抜擢、よほど気が合うのか、個人的にも家族ぐるみの付き合いを続けている。

経団連が2014年から献金の呼びかけを再開し、16年から大手銀行が18年ぶりに自民党への政治献金を復活させた背後に、今井秘書官の暗躍があったという噂もある。あながち的外れとはいえまい。

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