これからの季節、金星・月・こと座流星群と、楽しみな4月の星空が続きます。今回の無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では著者の須田將昭さんが、ギラギラした一等星が輝く冬の天体ショーとは趣が異なるものの、穏やかな移ろいが楽しめる春の星空の魅力について紹介しています。こと座流星群の星にお願い事をするのも、また一興かもしれませんよ。
4月のほしぞら案内
毎月恒例の「ほしぞら案内」です。
「3月20日までの天体ショー。めったに見られぬ水星を西の空に探す」で、20日前後に見頃になりますよ…と言っていた水星ですが、みなさんはいかがでしたでしょうか? 見られましたか? 私は見られる時間帯に仕事をしていたか、あるいは雲に覆われて全く無理だったか…で、今回は見ることができませんでした。
水星は太陽に近づいて行って、当面は見ることがかないません。下旬には明け方、東の空に上ってくるのですが、太陽から最も離れている時でも、高度が10度にもならず、見るのはかなり難しいでしょう(4月30日、西方最大離角となります)。
その他の惑星では、金星が西の空に見えています。18日、19日の夕方には、新月(16日)を過ぎたばかりの細い月が、プレアデス星団(すばる)やヒアデス星団の近くを通りますが、金星もお供しています。これはちょっと楽しみな眺めです。
あとは23日にこと座流星群が極大を迎えます。極大の予報は未明。上弦の月なので、月が沈んで以降、条件はよくなります。空が十分に暗いところでは1時間に10個程度、期待できるようです。
今月は派手な天体ショーというのはありませんが、春の星座を静かに眺めて、季節の移り変わりを味わうのがいいかもしれませんね。冬のギラギラとした一等星が多い星空から、なんとなく春の星座は穏やかに感じてしまいます。しかし、北の空を雄大に占めるおおぐま座(北斗七星)や、春の大鎌と呼ばれる特徴的な頭から前足の形のしし座など、なかなか見ていて立派な星座たちもたくさんあります。
ゆっくりと楽しみたいものですね。
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