で、核問題どうするの?
ここまで「平和な時代が開かれたのだから、交流を活発化させよう!」というでした。ここからは、「軍事的緊張をなくすためにどうする?」という話になります。
2 南と北は、朝鮮半島で先鋭化した軍事的緊張状態を緩和し、戦争の危険を実質的に解消するため共同で努力していくだろう。
以下、ポイントを書きます。
(1)南北は、敵対行為を全面的に中止する
(2)南北は、黄海の北方限界線一帯を平和水域とする
(3)南北は、交流を活性化することで、軍事的保証対策を講じる 軍事当局者会談を頻繁に行う
要は、「敵対行為を中止、軍事当局者の交流を活性化させることで、平和を築こう」と。
つづく「3」には、とても重要なことが記されています。
3 南と北は、朝鮮半島の恒久的で強固な平和体制構築のため、積極的に協力していくだろう。
「2」と似ていますが、「3」の方が重要。
(1)南北は不可侵合意を再確認する
(2)南北は、信頼関係が構築されるに伴い、段階的軍縮を実現していく
次、そのまま引用します。
(3)南と北は、休戦協定締結65年となる今年、終戦を宣言し、休戦協定を平和協定に転換し、恒久的で強固な平和体制を構築するため、南北米3者、または南北米中4者会談の開催を積極的に推進していくことにした。
とても重要な内容が二つ含まれています。
- 年内に「終戦宣言」し、「平和協定」を締結する
- 平和体制を築くために、「南北米3者」「南北米中4者」会談を開く
おそらく「南北米中4者」会談になるのでしょう。「6か国協議」から日本とロシアが外されています。何度も書いているように、日本はそれで気にする必要はありません。むしろ、「フライング」して日米関係を悪化させないよう注意すべきです。
次は、世界にとって、最も重要な部分でしょう。
(4)南と北は、完全な非核化を通して核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認した。
南と北は、北側が講じている主動的な措置が朝鮮半島非核化のために非常に意義があり重大な措置だという認識を共にし、今後それぞれ自らの責任と役割を果たすことにした。
南と北は、朝鮮半島非核化に向けた国際社会の支持と協力を得るため、積極的に努力することにした。
「南と北は、完全な非核化を通して核のない朝鮮半島を実現するという共通の目標を確認」。「核のない北朝鮮」ではなく、「核のない朝鮮半島」です。これは、なんでしょうか? 北朝鮮と中国は、「北朝鮮が核を廃棄するかわりに、米軍は韓国から撤退すべきだ!」と主張してくることが予想されます。これが、(北ではなく)「朝鮮半島非核化」の意味です。
アメリカ、70年代初めに台湾を切り捨てたキッシンジャーがトランプの最高顧問をしている。だから、韓国を切り捨てて中国にプレゼントすることも「ありえるよね~~」という気がし、恐ろしいです。
そして、最後。
文在寅大統領は今秋、平壌を訪問することにした。
文さん、秋に訪北するそうです。