なぜ、海外のエグゼクティブは「連休の過ごし方」がウマいのか?

 

具体的な方法は、以下の通りです。

実践1:連休の休み&遊びモードに入る前に「プチゴール」設定をする

ノートに、最低1つの目標を書きます。10個書いてもOK。小さな目標でもいいし、長いスパンで達成するような大きなものでもかまいません。ここでも、今までお伝えしてきたノート術同様に、文字として書いて残すことが重要です。

実践2:ゴール達成のイメージを擦り込む

連休の初日は、そのプチゴールを達成した自分を妄想してください。実現のイメージを、体に叩き込む。そのとき、そのゴールに近づけてくれそうな本を使ってイメージをより明確にするのもおすすめです。

例えば、私の場合。有名な本ですが、おすすめの1冊があります。『ThinkSimple』。Appleのスティーブ・ジョブズの元で10年以上、仕事を共にしたケン・シーガルという人物の著書です。ジョブズと過ごす中で学んだシンプルに考え、行動するというメソッド。著者がジョブズから学んだ「シンプル」に考える極意をAppleの製品とともに振り返る書です。この本自体がとてもシンプルに書かれています。まさに、今の私にぴったりの1冊。思考法を整理するうえでみなさんにも、お勧めです!

この1冊を使って、「物事をシンプルに伝える」というプチゴールを達成した姿を思い描いてみます。ページをめくりながら、妄想を膨らませます。本を読んで、自分もジョブズになった気持ちになる。次の会議で上層部にアイディアを絶賛される姿。複雑な問題をあたかも魔法のようにシンプルに整理できた状況を思い描いてみます。こうして未来の成功体験を強くイメージするんです。

これで、連休前の「仕込み」は完了です。

実践3:すべてを忘れ、ひたすら遊ぶ

ここまで仕込んでおけば、あとはひたすら、自分の好きなように連休をエンジョイすればOK。とにかく、遊びまくってください!ただし、自分がリラックスできること。できれば、普段なかなかできない体験をすること。これが重要です。
なぜなら、リラックスした無意識こそが「プチゴール」の種を育ててくれるから。

種を仕込んでおけば、遊んでいる間に「成長しなきゃ!」と考えなくても、勝手に自分の頭や体に成長した自分のイメージが擦り込まれていくんです。

そのイメージは、日を追うごとに、どんどん膨らんでいきます。「無意識の力を借りる」というのが、最大のポイントです。

連休中も必死に勉強したり、仕事のことばかり考えていると、この「無意識」がうまく働いてくれません。それは、ストレスで頭が圧迫されてしまうから。

普段受けない刺激を受ければ、いつもは開かれていない部分が解放されます。明日も仕事だ・・・と考えなくて済む連休中は、無意識の力が活発に動き出すベストなタイミングなんです。冒頭で、すべてを忘れて遊べば遊ぶほど成長につながるとお伝えしたのは、これが理由です。

そして、最後に重要なポイントが1つ。

実践4:1日1回「プチゴール」を振り返る

1日に1回でいいので、プチゴールを書き込んだノートを広げてください。こうすることで、1日の間に薄れてきた自分の目標を再度頭に擦り込むことができます。

こうして連休前に決めたプチゴールを眺めていると、おそらく、もう1個プチゴールを書き足したくなるはずです。これは、遊んでいる間に、勝手に自分が「成長」したから。連休前には思いつかなかった次の目標が無意識の中で、育ったんです。

これが、遊んでいるだけで連休中に成長できるという言葉の意味です。ノートを広げて、プチゴールを眺める。そして、書きたいことがあったら新たに目標を書き足す。

これだけなら、ほんの10秒。長くても、1分もかかりません。無理に目標を立てようとしなくていいんです。あくまで、自然に湧いてきたときだけでOK。そして、次の日も同じように、目一杯遊びます。そして、ノートを開きます。

すると、不思議なことにその夜にも、また次の目標が浮かんできたりするんですよ。こうやって、新たな目標が浮かぶときもあれば、そうでない日もあります。無理に新たな目標を立てようとしなくてOK。

でも、ノートだけは開いてプチゴールを振り返る。これだけはやってください。もちろん、意欲が湧いたらさきほどの『ThinkSimple』のような背中を押してくれる本を読んでもかまいません。絶対にインプットの時間を取ってはダメ、というわけではなく、自分がリラックスして過ごせることが第一です。

こうして、毎日プチゴールを振り返り、リラックスして遊ぶことで潜在意識が働くというわけです。雑念も、仕事の心配もない頭の中にプチゴールの種を蒔いてやると、それだけで、自然と自分がパワーアップします。このサイクルを連休中繰り返すだけでOK。単に遊べて楽しい、っていう気持ちが得られるだけでなく気持ちがどんどん前向きになっているのを感じるはずです。こうして過ごした連休の最終日は、いつものようなどんよりとした気持ちではなく、新たなチャレンジをしたくなります。

私が、海外のエグゼクティブ達の行動と連休明けのすがすがしい表情から学んだのはまさに、このことでした。それに気づいた5年前から私もずっと、この方法で過ごしています。

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