ここ1年が勝負どころ。避けられぬ米中貿易戦争の勝者は誰か?

 

現在の貿易交渉はアメリカと中国の間でも知的財産自動車農産品などでぶつかり合っている。かつての自由貿易主義の旗頭だったアメリカは、トランプ政権になってから“アメリカ・ファースト”を唱え、自由貿易原則などを顧みなくなっている。アメリカが保護主義的政策を取り、中国が自由貿易を主張するなど立場が入れ替わったりしているのだ。

しかも中国は一帯一路構想、上海協力機構、アジアインフラ投資銀行創設、インド洋周辺国への援助、EUとの貿易拡大など大きな構想力で世界を取り込もうとしている。

むろん中国の強引なやり方に反発も強いが、アメリカはいつまでアメリカ第一を貫けるか、ここ1年が米中貿易・経済戦争の勝負どころとなろう。

(財界 2018年6月12日号 第472回)

 

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ジャーナリスト。1942年生。慶応大学経済学部卒業後、毎日新聞社入社。大蔵省、日銀、財界、ワシントン特派員等を経て1987年からフリー。TBSテレビ「ブロードキャスター」「NEWS23」「朝ズバッ!」等のコメンテーター、BS-TBS「グローバル・ナビフロント」のキャスターを約15年務め、TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」に27年間出演。現在は、TBSラジオ「嶌信彦 人生百景『志の人たち』」出演。近著にウズベキスタン抑留者のナボイ劇場建設秘話を描いたノンフィクション「伝説となった日本兵捕虜-ソ連四大劇場を建てた男たち-」を角川書店より発売。著書多数。NPO「日本ニュース時事能力検定協会」理事、NPO「日本ウズベキスタン協会」 会長。先進国サミットの取材は約30回に及ぶ。

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【著者】 嶌信彦 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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