大阪のとある居酒屋に驚くべき「無料サービス」がある、という話題を紹介しているのは、無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさん。佐藤さんは、同店の利益を度外視して行われる無料サービスの理由を「まさに本物の商売人だ」と絶賛しています。そんな「無料だらけの居酒屋」、驚愕サービス内容とは?
なぜ「無料サービス」を続けるのか? ある居酒屋店主の想い
大阪市大正区に、まぐろメインの居酒屋があります。
このお店は、「気前良過ぎる店」として有名で、いつも常連さんで賑わっています。一見さんで来ても、その気前良さに圧倒され、「また来なければ申し訳ない」と思ってしまうほどです。
このお店は、とにかく「無料のサービス」が多いのです。人気メニュー3品のうち、1品でも注文すれば、「すき焼き」が無料で提供されるのです。小鉢程度のものではなく、鍋で出てきます。
また、3人以上で行けば、うなぎなどの「釜飯」もサービスされます。他にも駄菓子や普通のお菓子、食後のコーヒー、持ち帰り用の缶飲料も無料で振る舞われます。ここまでサービスがあると、1品と飲み物を注文するだけで、充分に満足できてしまいます。
その分、人気メニューが高いのかというと、まったくの逆。むしろ、“安いお店”という評価がつくほど。
- トロにぎり8貫:600円
- まぐろ中落ち:600円
- とろカマ焼:700円
この価格だけでも、行く価値のあるお店です。なのに、さらに無料でサービスがついてくるのです。なぜ、そこまでサービスをするのでしょうか。
店主曰く、「お客さんの喜ぶ顔が見たい」。
あまりにも型通りで、いまどきそんな商売人がいるのかとさえ思ってしまいます。しかし、店主はいたって真面目、本気です。
売りにしているまぐろは、親しくしているまぐろ問屋から仕入れてますが、安くしてもらっている分を「少しでもお客さんに還元したい」と言います。原価が低くなれば、利益が大きくなるのに、この店主はそれをせず、“お客さまの喜ぶ顔”に投資しているのです。
まさに、本物の商売人。お客さまが喜べば、自分も笑顔になれることを知っているのです。