もうどうにでもなれ。そう思う人ほど「どん底」に落ちやすい理由

 

記者たちの前でたった一人で出て来て潔く全てを曝け出して、それでも監督やコーチに一言の恨みも言わず全て自分の責任として受け止めたわけです。あの手を指したからといって、彼の苦しい状況が一気に好転するなんてことは無いと分かっていたのに、あの記者会見を正々堂々と行いましたよね。あれが最善手で、あれを分かっていて指したというのであれば、遠からぬ未来で彼は大きく飛躍すると思いますよ。

人生で最善手を指さなきゃならない時って、その場面ではそんなことを考えるのもイヤで、どうやったらここから逃げ出せるんだと思いたくなるそんな場面なんです。私の人生でも何度かありましたが、どうせやっても報われない、叩かれるだけだと分かっているそんな敗戦処理みたいな状況だと、もうどうでも良いやと考えていまいがちです。

その時にこそ、人間として最も正しい道は何かを考えて、辛くても苦しくても堂々と胸を張って、その道を歩き出した時に、未来へのレールが切り替わるんです。

人間って良い状態、有利な局面では、あれこれと考えられるんですよ。売り上げも順調で、社員もヤル気になっているという時に、次にどんな手を指したらもっと良くなるのか? を考えるのは非常に楽しいんですね。考えるだけでワクワクしますから。だからこういう時に最善手を指すのはそれほど難しくないんです。

難しいのは、窮地に陥っていておまけにここからドン底に落ちることが目に見えている、という局面なんです。どう指したってその先の近未来は辛く、苦しくなることが分かっている。そんな時には投げやりに、もうどうでも良いやと思いたくなるわけですよ。こここそが、これからの人生を左右する重大な局面なんですよ。

しかし、ここで最善手を指すには、ある種の胆力が必要なんです。それを養うために、自分を律する言葉を持っておくと良いんですけどね。私の場合にはそれが、海軍五省だったり、易経だったり、論語とか菜根譚だったりするんですけどね。

ここで道を踏み外すと、人生を立て直すのが難しくなりますからね。

そんな窮地にいる人は、このことを良く考えて下さいね。

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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