組織が腐ってる。日本スポーツ組織の頂点に居座る、強権的な上層部

 

この点でかなりうまく行っているのはサッカーだと思います。サッカーの場合は、ファンの目が厳しいこともあり、それ以前に世界レベルでの猛烈に高い水準の競争がされているわけです。ですからA代表が本当に世界と戦っていくためには、連盟や指導者が「いかに現場・現役のために動いているかも逐一バレバレになってしまうわけです。

仮に現場よりも、自分の権力を優先するようなオフィシャルがいたら、すぐに圧倒的な批判を受けてしまうでしょう。今回の西野監督の成功は、協会の技術委員長として徹底して現場重視の仕事をしてきた延長にあるのではないかと思います。

いずれにしても、各スポーツ団体の責任者を含む運営スタッフは、もっともっと黒子に徹して、現場が世界と戦っていく上で、少しでも戦いやすいように支えていく、そのようなカルチャーを作っていかねばなりません。パワハラ体質の指導者という個人の問題に矮小化してはダメだと思います。

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東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。

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