なぜ松下幸之助は多くの「無謀な挑戦」を繰り返したのか?

 

■松下さんの『リスクテイク』の歴史 その3

1927年、待望の角形ランプが完成し「ナショナル」の商標ブランドで販売計画を練ったのですが、当時中小企業ではめずらしかった新聞広告を個人経営の町工場にすぎなかったにもかかわらず思い切って掲載したのです。

文面は「買って安心、使って徳用、ナショナルランプ」という3行の文案で、松下さん本人が三日三晩考え抜いてものです。この時も1万個を販売店に無料提供するという思い切った売り出しを行っています。これも大成功で、翌年末には売り上げ月3万個にも達するほどでした。

■松下さんの『リスクテイク』の歴史 その4

また同年、新型の「スーパーアイロン」が完成させたのですが、当時のアイロンは値段も高く一流品では4円から5円もしており全需要数も年10万台足らずという状況でした。それを大幅に安い3円20銭として月1万台をつくることにしたのです。

手頃な値段でもあり品質も良かったので大当たりとなり、昭和5年には商工省から国産優良品に指定される栄誉まで得ています。

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