私は文大統領が「平壌の庶民が食べているもの」を要望したなら、金正恩は何を提供するだろうか考えてみた。かつて、金正恩の父親の金正日総書記は「私は我が人民がいまだにカンネンイサル(トウモロコシ米)を食べていることを恥ずかしく(寂しく?)思う」と言ったことがある。
「カンネンイサル(トウモロコシ米)」は、いまだに食されており、平壌の庶民といえども「三食白米」というわけにはいかない。その他、平壌の庶民が牛肉などの食感が味わえると人気の「インジョコギ(人造肉)」を提供すれば、文大統領夫妻も韓国では味わえない「インジョコギ」に舌鼓を打ったかもしれない。人造肉は金正日時代の「苦難の行軍」時代に作られたといわれており、食糧難による飢餓状態から脱するために、この大豆かすの搾りかすからできた人造肉を好んで食べたのである。
金正恩にとっては父親時代の飢餓の産物である「人造肉」を提供するのもよかったのではないだろうか。
問題は次の20日に白頭山に登頂した時の出来事であるが、次号に述べる。
宮塚コリア研究所代表 宮塚 利雄
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