ターゲットは露と真の敵「中国」。米INF離脱で変わる世界勢力図

 

なぜアメリカは、IMF条約から離脱する?(アメリカの主張)

ところが、トランプは、「INFから離脱する」と宣言した。なぜ?

トランプ氏、核廃棄条約離脱の計画認める ロシアが違反と主張

10/21(日)6:49配信

 

【AFP=時事】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は20日、米国はロシアと結んだ歴史的な核廃棄条約からの離脱を計画していることを確認した。ロシアが同条約に違反しているとの主張に基づく動き。トランプ大統領は米ネバダ州エルコ(Elko)で記者らに対し、「ロシアは合意を順守していない。そのため、われわれは合意を破棄する」と発言。

アメリカがINFから離脱するのは、「ロシアが条約に違反しているからだ」と。どういうことでしょうか?去年2月のAFPを見てみましょう。

ロシア、巡航ミサイルを新配備か 米「軍縮条約に違反」と警告

2017年2月15日 9:01 発信地:ワシントンD.C./米国

 

【2月15日 AFP】米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は14日、ロシアが新たに地上発射型巡航ミサイルを実戦配備したと報じた。1987年に米国とソ連が軍縮に向けて調印した中距離核戦力(INF)全廃条約に違反する可能性があり、米国はロシアに対して同条約を順守するよう警告した。ニューヨーク・タイムズによると、ロシアはこのミサイルを運用する複数の部隊を秘密裏に配備。部隊の1つは南部アストラハン(Astrakhan)地方カプスチンヤル(Kapustin Yar)のミサイル実験施設に置かれているという。INF全廃条約は当時のロナルド・レーガン(Ronald Reagan)米大統領とソ連のミハイル・ゴルバチョフ(Mikhail Gorbachev)大統領が調印したもので、射程500~5,500キロの弾道ミサイルを禁止している。

ロシアの主張

一方、ロシアにはロシアの言い分があります。「先に条約に違反したのはアメリカの方だ!」というのです。どういうことでしょうか?10月20日AFPを見てみましょう。

米国は、ロシアが2012年から条約に違反する新型の核巡航ミサイルの開発に着手、17年に配備したと非難している。ロシアはこれに反発、米国が弾道ミサイル防衛(BMD)システムの整備を続けている点を「攻撃用に変更可能で条約違反だ」と指摘するなど、双方が非難合戦を続けている。

アメリカの「弾道ミサイルシステム」(BMD)も「攻撃用に変更可能」で「条約違反」だそうです。ロシアからみるとそうなるのでしょう。もちろんアメリカは、「MDは防衛用で、条約違反ではない」と主張しています。

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