5.あやとりは日本の伝統的な遊びであるばかりでなく、全世界的な広がりを持つものでもあります
ですから、国際理解教育の観点からも有望です。オーストラリアから来たALTが日本の二人あやとりとほとんど同じ技を子供の頃やったことがあると分かって、彼女も私も共に驚いたことがあります。その後、一緒にあやとりをやり、楽しい一時を過ごすことができました。
6.勉強や運動が苦手な子でも、こつこつやれば、必ず上達することができます
ですから、いつもあまりぱっとしない子が輝くという、逆転現象が起こる可能性が高いのです。一昨年受け持った子で、そういう子がいました。最初の覚えは遅かったのですが、じっくり続けている内にだんだんうまくなり、半年後にはクラスでトップレベルになっていました。他の子に技を教える姿は、とても誇らしげでした。
何年か前に、テレビであやとりの天才少女を見ました。次から次へとあやとりの技を繰り出す少女の姿を、ご覧になった方も多いと思います。その子の姿は、喜びと自信に溢れていました。もし、その時の脳の状態を特殊なカメラで撮影したなら、活発に働く脳の様子が確認できたはずです。そのように活発に働く脳の状態は、脳の発達と活性化に大きく貢献します。それが、勉強も含むいろいろな面に、多大な好影響をもたらすのです。
そして、何よりも、あやとりによって養われた自分への自信と信頼がこの子にとって最大の宝物です。きっとこの子はいろいろなことに自信を持って前向きに取り組める子だろうなと、私は思いました。あやとりには特別な才能は必要ありませんので、親力によってこの子のようなあやとり天才少女、あやとり天才少年を生み出すのは、それほど難しいことではありません。
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