八百屋も肉屋もくら寿司も。みんな「捨てない工夫」で儲けてる

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食品の廃棄率が20%を超える、食べ物を粗末に扱う日本ですが、企業や商店で廃棄食物を出してしまうことはあまりにも損が大きすぎます。何かいい手はないのでしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では著者の佐藤きよあきさんが、捨てるはずのものを儲けに変える方法を紹介しています。

賢いお店はやっている!「捨てる」もので儲ける方法

日本の食料自給率は40%に満たないのに、食品の廃棄率は20%を超えています。これほど食べ物を粗末に扱う国は、他にありません。非常に情けないことです。世界の貧困に涙を浮かべるほど情に熱い人びとなのに、食品を捨てることにあまり躊躇しません。

この問題は、食料自給の課題だけではなく、経済にとっても、大きなマイナスとなっています。アイデアと工夫次第では利益を生み出す素材を捨ててしまっているのです。しかも、処分するにも費用が掛かり二重の損をしているのです。

企業も商店もそのことは当然承知しており、“二次活用”を実践しているところもあります。昔の賢い商売人は、大切な商品を無駄にしたくない思いから、あれこれ工夫していました。身近なところでは、八百屋さん。売れ残った野菜を惣菜にしたり漬け物にしたりしてお客さまに買ってもらう工夫をしていました。それでも処理できないものは、動物園に安く提供しているお店もあります。

お肉屋さんも、残り物や成形した肉の切れ端などを惣菜にしています。骨は、ラーメン屋さんに販売しています。果物屋さんでは、残ったものはジュースにしたり、キズのあるものや少し傷んだものは、やはり動物園に販売しています。

「くら寿司」では、ネタとして捌いた魚のアラは細かく粉砕して養殖魚のエサにするというリサイクルシステムを作っています。また、「くら寿司」は漁船一艘をまるごと買うことで、コストダウンを図っているのですが、中には寿司ネタとして使えない魚もいます。これをすり身にして練り物にすることで自社経営の魚屋さんで販売しています。
よく考えられたシステムです。

お弁当や惣菜の廃棄が多いスーパーでは、養豚業や養鶏業にエサとして提供する取り組みも始まっています。お豆腐屋さんで大量に出るおからは、現在は産廃として処理することが多いのですが、昔は豚のエサにしていました。再度、利用を考える時が来ているのではないでしょうか。おからを乾燥させて成形すれば、燃料になるのではないかと、私は考えていますが。

このような取り組みは、まだまだほんの一部であり、いまだ多くの素材が廃棄処分となっています。廃棄するものの再活用を考えることは、エコでもあり、ビジネスの面から見ても、利益の上がる手立てとなるはずです。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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