北海道に多い「別」「内」のつく地名が東北にも数多くある理由

shutterstock_706090312
 

登別、厚別、江別、士別…。稚内、幌加内、岩内、木古内…。これら北海道に多い「別」や「内」の地名は、どちらもアイヌ語の「川」を意味する言葉を漢字で表したものだと言われています。メルマガ『安曇野(あづみの)通信』では、著者のUNCLE TELLさんが、この「別」「内」という地名が東北地方にも多くあるという文献を紹介。東北にアイヌ語由来の地名が多い理由について考察しています。

東北にも多くある○○別・〇〇内という地名

北海道にはの○○別という地名、○○内という地名が沢山あるが、それは先住のアイヌ人のつけた地名に由来する。実は東北地方にも「別」は少ないものの、「内」のついた地名が多く残っていることが指摘されている。

東北地方の別と内の実例として、工藤雅樹著『蝦夷の古代史』(平凡社)では次のような例を紹介している。

「別」の例では秋田市仁別(にべつ)、津軽半島の今別(いまべつ:青森県東津軽郡今別町)。また苫米地(とまべち:青森県三戸郡福地村、現・南部町)のほか、~淵、~部、~辺、~壁、~首の地名も~ペッに由来する可能性があるとしている。馬淵川(まべちがわ:岩手県北部に発し青森県八戸市で太平洋に注ぐ)、長流部(おさるべ:岩手県二戸郡浄法寺町、現・二戸市)、母衣部(ほろべ)、母衣部沢(岩手県二戸郡安代町兄畑、現・八幡平市)。

「内」の例としては、十腰内(とこしない:弘前市)、平内(ひらない:青森市)、小保内(おぼない:秋田県仙北郡田沢湖町、現・仙北市)、毛馬内(けまない:秋田県鹿角市)、柴内(しばない:秋田県鹿角市)、玉内(たまない:秋田県鹿角市)、相内(あいない:青森県三戸郡南部町)、行内(ゆくない:秋田市)とかなりの数に。一説では数百とも

このように東北地方にはアイヌ語地名が数多く存在するのだが、これをどのように考えたらいいだろうか。いろいろ説はあるもののはっきりした答えは固まっていないようだ。

言語学者の大野晋さんは、地名が残っているのはアイヌ人がそこに住んでいた証拠だとする。そうでなくとも、東北の蝦夷(えぞ・えみし)はアイヌ語と同じ系統の言語を持っていたことを示す有力な証拠だとされる。

image by: shutterstock.com

『安曇野(あづみの)通信』

『安曇野(あづみの)通信』

この著者の記事一覧はこちらメルマガはこちら

発刊以来10年、みすずかる信濃はアルプスの麓、安曇野を中心に信濃の光と風、懐かしき食べものたち、 野の花、石仏、植物誌、白鳥、温泉、そしてもろもろ考現学などを、ユニークな(?)筆致でお届け!

  •  この著者の最新記事をメールでお届け

  • 規約に同意して

印刷する

人気のオススメ記事

  • PR ねぇアタシって何点?知っておきたい、自分の将来の「可能性」
    ねぇアタシって何点?知っておきたい、自分の将来の「可能性」
    (株式会社J.Score)
  • 北海道に多い「別」「内」のつく地名が東北にも数多くある理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け
  • ついでに読みたい