米中覇権戦争の形態
というわけで、「2019年に何が起こるか?」というのは、「米中覇権戦争で何が起こるか?」と同じ意味である。で、何が起こるの?「米中覇権戦争」とはいいますが、両国とも、相手を壊滅させるだけの核兵器を保有している。それで「戦闘」にはなりにくい。結局、
- 相手国を「悪魔化」させるための「情報戦」
- 相手国を「孤立化」させるための「外交戦」
- 相手国経済を破滅させるための「経済戦」
がビシバシと行われることになるでしょう。情報戦では、アメリカが圧倒的に有利です。なんといっても中国は、人権完全無視の一党独裁国家。チベットの民を大虐殺し、今もウイグル人100万人を強制収容している。アメリカは、「事実を大さわぎする」だけで、中国を「悪魔化」できます。
外交戦。これは、実に悩ましい。トランプさんは、かなり外交が下手です。それで、本来アメリカの「強い味方」であるはずの欧州が「反トランプ」で、中国、ロシアに接近するという情けない結果になっている。
経済戦争。これは、もうはじまっていますね。
日本の受ける恩恵と損失
米中覇権戦争時代、日本はどうなのでしょうか?「よいニュース」と「悪いニュース」があります。よいニュースは、「安全保障面」。こちらをみてください。
中国は、
- ロシア、韓国に「反日統一共同戦線をつくろう!」と提案した
- 中国は、「日本には、尖閣だけでなく、【沖縄】の領有権もない!!!」と宣言している
- 中国は、【アメリカ】も「反日統一共同戦線に入れるべき!」と主張している
そして、実際日本を破滅させるためのアクションをつづけてきた。ここでは詳述しませんが、超ディーテールを知りたい方は、こちらをご一読ください。
●『中国に勝つ日本の大戦略』北野幸伯 著/扶桑社
ところが、「反日で共闘するはず」のアメリカは、今や中国を「最大の敵」と定めた。これは、「安保面」で見れば、日本にとって「メデタイこと」に違いありません。わかりやすく書きます。
- 以前=中国は、アメリカと組んで日本をつぶそうとしてきた
- 今=アメリカは、中国をつぶそうとしている
アメリカは、「日本に沖縄の領有権はない!」と宣言している超反日国家中国を征伐しようとしている。どう考えても、日本の国益です。
しかし、「大きな副作用」も覚悟しなければなりません。米中覇権戦争の主戦場は、「経済戦争」である。アメリカは、中国経済を破壊しようとしている。実際に、中国経済が破壊されれば、当然日本経済も打撃を受けます。こんなご時世、日本では、消費税率が8%から10%に引き上げられようとしている。是非やめていただきたい
米中覇権戦争の副作用で、景気については悲観的にならざるを得ません。皆さん、去年から何度も警告していますが、今年も用心を怠らず、危機に備えましょう。