長時間労働から社員を救え。改正労働安全衛生法で会社がすべき事

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今年4月1日から施行される改正労働安全衛生法。かなり大幅な見直しが行われ、企業サイドがすべきことが増えたそうですが、皆さんの職場、準備は進んでいるでしょうか。社労士の飯田弘和さんは今回、自身の無料メルマガ『採用から退社まで! 正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』で、会社側が知っておかなければならない改正内容を詳しく解説しています。

御社では、改正労働安全衛生法への準備、できていますか?

4月1日から施行される改正労働安全衛生法のポイントについて。

まず最初にお伝えするのは、会社はすべての従業員の労働時間を適正に把握しなければならなくなったということ。今までは、管理監督者や裁量労働制の従業員に対しては、割増賃金の支払い義務がなかったこともあり、労働時間の把握が不要でした。しかし、今回、「健康管理という観点からすべての従業員に対して、会社は労働時間を適正に把握する義務が生じます。この労働時間の状況の記録については、3年間の保存義務があります。

次にお伝えする改正のポイントは、長時間労働者に対する面接指導の要件が変わるということ。今までは、月100時間を超える「残業」を行った場合で、従業員に疲労の蓄積が認められ、その従業員から申し出があった場合には、医師による面接指導を行わなければなりませんでした。改正で、この「100時間超というのが、「80時間超」となります。

また、「残業」が月80時間を超えた場合会社はその従業員にその情報を通知しなければならなくなりました。研究開発業務に従事している従業員については、「残業」が月100時間を超えた場合にはその従業員の申し出がなくても、医師による面接指導を行わなければなりません(経過措置があります)。

ちなみに、「残業」と言っていますが、正確には、「週の実労働時間が40時間を超えた時間」となります。ですから、変形労働時間制やフレックスタイム制等であって、たとえ法定労働時間を超えていない場合であっても、週40時間を超えた時間についてはカウントしていくことになります。

もし、医師による面接指導を実施した場合、会社は、医師からの意見を踏まえて必要な措置を講じなければなりません。また、行った措置内容については、産業医に対して情報提供する義務があります。

今回の改正は、会社と産業医等が一丸となって長時間労働によって従業員が健康を害することを防ぐことが目的です。長時間労働については、安衛法、労基法で厳しく規制されるようになってきています。御社でも、長時間労働の是正に向けて、業務改善等を行っていく必要がますます増してきています。ぜひ、一日でも早く、改善に着手していただきたいと思います。

以上を踏まえて、改めてお聞きします。

「御社では、改正労働安全衛生法への準備、できていますか?」

image by: Shutterstock.com

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就業規則とは、入社から退社までの「ルールブック」であり、労使トラブルを未然に防ぐ「ワクチン」であり、効率的な事業運営や人材活用を行うための「マニュアル」でもあり、会社と従業員を固く結びつける「運命の赤い糸」でもあります。就業規則の条文一つ一つが、会社を大きく発展させることに寄与し、更には、働く人たちの幸せにも直結します。ぜひ、この場を通じて御社の就業規則をチェックしていただき、問題が生じそうな箇所は見直していただきたいと思います。現役社会保険労務士である私が、そのお手伝いをいたします。

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【著者】 飯田 弘和 【発行周期】 週刊

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