当時と比べて、今は、というか、販売をやりだして、それなりに経験を積んだ頃には、自然にできることがたくさんありました。お客様への質問であったり、提案であったり、売上を上げるためのやり方を、身体が覚えていて、自然とできるようになっていたりするわけです。
ですが、そもそもはできなかったことを忘れていると、周りへの当たりがおかしなことになります。売りまくっていた当時の私は、売れなかった自分のことなどはすっかり棚に上げて、「なぜこんなことができないの?」と周りに対して感じていたのですね。
それを態度に出したり、教育に出したりして、何人ものスタッフに嫌な思いをさせてきました。できなかった時のことを、すっかり忘れてしまっているから、そんなことになるのです。思い上がり以外の何物でもありません。当然、誰もついてこようなどとはしませんし、次第に孤立していきます。気づけば、周りには誰もおらず、自分一人で辛い状況を一手に背負うしか無くなるのです。
年月が経った今でも、意図せずそうなってしまって周りに迷惑をかけていることは、少なくないと思っています。でも、そう感じるからこそ、できなかった頃の自分を忘れてはいけないとも思っています。
周りから見てまずい状況になっていることは、なかなか自分では気づけないものですが、「できなかった時の私はこうだったろうか?」と考える機会を作るだけでも、どこかで立ち還れるタイミングを作ることはできます。悪い状態のまま進んでしまって、取り返しのつかない状況になる前に、そのタイミングででも、気付ければ、まだ、修正することはできるはずなのです。そのことを、ここ最近、改めてまた感じています。
ある程度、経験が増えてきたという方。今の自分は、できなかった頃の自分の気持ちを理解してあげられるでしょうか?もしそうでないとしたら、もしかすると、まずい方向に進んでしまっているのかもしれません。
一度、自分のできなかった頃の気持ちに立ち還ることで、また新たな発見があるかもしれませんよ。
今日の質問です。
- 自分が「できなかった」と感じる時期はありましたか?
- その時の自分の気持ちを、今の自分はわかってあげられるでしょうか?
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