NY在住の日本人が「米国で子育てするの嫌だ」と言い放った理由

shutterstock_585678164
 

「すべてがビッグサイズな国」と聞いて真っ先に頭に浮かぶのが、アメリカではないでしょうか。とは言えそのスケールは、現地で「体験」してみないことには理解できないものでもあります。今回のメルマガ『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』では著者で米国の邦字紙『NEW YORK ビズ!』CEOの高橋克明さんが、自身がアメリカで身をもって感じた「デカすぎ大国アメリカ」の真の姿を紹介しています。

デカすぎ大国アメリカ

コネチカット州まで週末を利用して行ってきました。目的は20年間好きで好きで追い続けた格闘家の試合を観戦するためです。プレスパスをとっての完全、職権乱用旅行。

旅行と言っても、コネチカットはニューヨーク州に隣接してるお隣の州。仕事で営業に行くこともしばしばあり、たとえ目的地の会場まで車で3時間とはいえ、「旅行」という感覚でもありません。東京住まいの人でいうなら、栃木県や群馬県のような立ち位置。日帰りで行く距離です。ただ、この国での車で3時間は、完全に「近郊」扱いなだけです。

ニューヨークを少しでも離れるとすぐにだだっ広い何もない平野に出ます。一本道を延々と走る。車窓から見える景色はいつまで経っても変わらず、65マイル(約100キロ)以上出てるのにも関わらず、まるで止まっているような錯覚に陥る時も。この国のデカさを体感することになります。

コネチカットはニューヨークとボストンという北米でも結構なインパクトを持つ都市に挟まれて、存在感のない州なのですが、実は全米一お金持ちの多い州。個人の所得ランキングでここ10年ずっとチャンピオンです。あのエール大学もコネチカット第2の都市ニューヘブンにあり、歴代の合衆国大統領もここ出身が多い。実は企業も、あのゼロックスや、世界最大の複合企業ゼネラルエレクトリックの本拠地が置かれています。サンドイッチのサブウエイもここが本社。

知るほど興味を惹かれる、高学歴、高収入の州なのですが、車窓から見える景色はいたって平凡。北米のどこにでもあるまっすぐな道路に、杉の木並木。まったく目新しさはありません。

ただ、この州には「モヒガンサン」があります。ニューヨークから車で200キロ。とてつもなく大きなカジノリゾート複合施設です。ホテルもショッピングモールもアリーナも入ってます。

何もない道をひたすら走ると、目の前にバベルの塔みたいなのが1本にょっきり立ってる。ちょっと異様な景色です。

中に入ると、「えええ!?この人たちどこから湧いてきたの?」というほどの人、人、人…。コネチカット中の人間がここに避難してきたのかというほどの超混雑ぶりです。

print
いま読まれてます

  • NY在住の日本人が「米国で子育てするの嫌だ」と言い放った理由
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け