文章構造は国語の学習においてとても大切で、子どものことから理解を深めることで、文章を読むのも苦痛でなくなります。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では著者で漫画『ドラゴン桜』の指南役としても知られる親野智可等さんが、文と文章の違いから始まり、単語→文節→文→段落→文章とつながる文章構造について解説しています。
「文」と「文章」の違いって何ですか? 子どもはわかっていないかも
子どもたちの中には、「文」と「文章」の違いがよくわかっていない子がいます。というか、大人でも混同している人がけっこういます。ここで説明しますので、お子さんにも教えてあげてください。
文は句点「。」で区切られたものです。そして、文が集まったものが文章です。例えば、次の「文章」は5つの「文」でできています。
ある日、げんちゃんは山のふもとで木を切っていました。そこへ、タヌキがやってきて、木の葉を集めはじめました。
げんちゃんは、一緒に木の葉を集めてあげました。そして、木の葉を入れる袋もあげました。すると、タヌキは集めた木の葉を袋に入れて、うれしそうに山の中へ戻っていきました。
さらに詳しくいうと、文章の中で一段下がった所から次の一段下がった所までの一かたまりを段落と言います。先ほどの文章には2つの段落があります。
また、文の意味を短く区切った一区切りを文節といいます。例えば、「そして、木の葉を入れる袋もあげました。」という文を文節に区切ると次のようになります。
そして、 木の葉を 入れる 袋も あげました。
小さな子になったつもりで、「ね」を入れて切ってみて、自然に切れる所が文節の切れ目です。
そしてね、 木の葉をね 入れるね 袋もね あげましたね。
また、文節をさらに区切った言葉の最小単位を単語といいます。
そして、 木の葉 を 入れる 袋 も あげました。
以上をまとめると、次のような関係になります。
- 単語 → 文節 → 文 → 段落 → 文章
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