しかし、日本人がせっかく不便に耐えているのに、もし、肝心の外国人が便利に感じていなかったらどうでしょうか!
最近発足し、私が代表になっている「日本エア野党の会」の会員さんから、非常に鋭い指摘がありましたので、以下に紹介させて頂きます。
韓国語は、英語と同じく、n ng を正確に使い分けます。
東京都葛飾区の「青戸」は、
青戸
Aoto
と、漢字とローマ字を併記することで、韓国人には十分によく分かります。
それをハングルで表記して
아오토
と表記すると、「ト」の音(토)が「トォ」と、ちょっと強くなります。日本語の「ト」の音と、ぴったり対応する音が韓国語にはないのです。
近い音では「아오도」(アオド)、「아오또」(アオット)というのもありますが、強いて言えば、「아오토」(アオトォ)が一番近いかな、という感じ。つまり、英語の「aoto」が一番正確なのです。
韓国人は漢字表記はあまりしませんが、漢字は義務教育で習っていますから、ある程度、分かります。だから、漢字語と英語で十分なのです。漢字語+ハングルならまだしも、ハングルだけだと、音が日本語の原語と微妙に違うので、むしろ分かりにくいです。
日本の駅名のハングル専用表記は、韓国人の自尊心を満足させることはあっても、実用的ではない、ということです。韓国人以外は基本的にハングルを読めないのは言うまでもありません。
もう少し説明します。今度は逆のパターンを考えてみましょう。ソウルの地下鉄5号線の往十里から下り5駅を漢字とローマ字で表記してみます。
- 往十里:wangsimni
- 馬場:majang
- 踏十里:dapsimni
- 長漢坪:janghanpyeong
- 峨嵯山(子供大公園後門):achasan (rear entrance to Seoul Children’s Grand Park)
まあ、漢字の方を見れば、読めなくても一応わかりますね。
ここで韓国が一夜にして親日国になったと想像してみましょう(無理?)。そして、韓国の鉄道会社が駅の電光掲示板に日本人のためにカタカナだけで表示してくれるようになりました。
- ワンシムニ
- マジャン
- タプシムニ
- ジャンハンピョン
- アチャサン(オリニデコンウォンフムン)
これ、かなりきつくないですか?しかも、日本人が一生懸命これを読んで聞かせても、韓国人には聞き取れず、この人、何語をしゃべっているのだろう、って感じなのだそうです!
もうおわかりですね。旅行者への親切心なら、日本語とローマ字で統一した方がずっと合理的なのです。
困る人がいなくなります。
石井啓一国土交通大臣殿、いかがでしょうか?全日本国民と世界から来る観光客のために、オリンピックまでに駅の表示は全て日本語とローマ字に統一しましょう!
山岡鉄秀 Twitter:https://twitter.com/jcn92977110
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