そして手放せない人というのは、両方の良いところだけを欲しがる(つまりこの場合は、「リストラをしないで会社が生き残る方法はないか?」と考えるわけです)んですけど、この手の人がこの状況で起死回生の手を指すことなんてないんですよ。
こういうタイプの人たちには、人生のあらゆる場面で、何かを手放す、身軽になるという道を選ぶことを勧めています。何かを持っているということは、それは荷物を持っていることと同じなんです。いくらその荷物がどこかの場面で役に立つかも知れないとしても、その場面が来るまではタダの重たい荷物ですから。そんなモノを持ち続けるのは止めて、手ぶらで動き回ってみることを体験すべきなんですよ。
それをやると二つのことが分かるはずです。ひとつは、手ぶらで動いても不便はそれほどないし、むしろ身軽な方が動きやすいと気付くこと。もうひとつは、この世で、捨てずに済んで重さも不自由さも感じない荷物は、知識と体験だけなのだと気付くことなんです。
だからおカネ持ちの人は、モノよりも知識とか体験におカネを使うんですよ。
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