目をそらすな。日本が直視すべき老朽マンションの最期を看取る覚悟

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長い年月をかけてローンを支払い続けた分譲マンションや団地などの集合住宅、その「最後」について考えたことはありますか?  そんなことを考えたら買うこともできないし考えたくもない、というのが本音ではないでしょうか。無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』の著者で現役マンション管理士の廣田信子さんは「タブー視せずに向かい合わなければならない問題だ」として、現在の高経年マンションを取り巻く多くの問題を紹介し、議論を促しています。

気になるけど話題にできない「マンションの最後」の話

こんにちは!廣田信子です。

私の頭に思い浮かぶある理事さんとの会話があります。その理事さんの住まいは、築50年近い郊外型団地。がんばって長寿命化を目指している団地です。最初は、理事会活動の話でしたが、だんだん、一住民としての本音の話をしてくれるように…。私が一番聞きたかったことです。

高経年団地ですから、配偶者が亡くなって一人暮らしになった高齢者の方も多いといいます。

「女性は、一人になっても元気だし友達がいるからいいけど、男性が一人になるとちょっと厄介だよね。理事会や自治会の活動をしていない人は、様子がよくわからない。孤独死のことは気になるが、親族が定期的に連絡を取っているのか、親族と疎遠なのかはわからない。まわりには、なかなか事情を話さないし…。高齢のため施設に入居して、空室になっている住戸もあるが、届け出がないものも多いので、正確には把握できない。届け出がないと、総会の議案書は住戸の郵便受けに届けているが、読んでもらえていないだろう…」

と。ということは、当然、委任状や議決権行使書も提出されない訳です。

いつの間にか施設に入り、亡くなっても、身内で葬儀を済ませて、管理組合にも、マンションの知り合いにも連絡がないケースが増えているといいます。亡くなった後も、管理費等が口座から引き落とされているので、2年間、管理組合は亡くなったことを知らなかったというケースもあったといいます。

あるケースでは、滞納が始まって死亡を知って、相続人を調べたが、登記は死亡した組合員のままで、誰が相続したのかわからなかったところ、いきなり、不動産業者が区分所有者変更の届け出を出してきた…と。その不動産業者は、かなり安い価格で、その団地の部屋を積極的に買って、賃貸物件にしているといいます。

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