ホワイト国とは、信頼できる友好国に対して、武器転用可能な物資の輸出上の手続きを簡素化するもので、どの国をホワイト国認定するかは、日本が決定する筋のものです。徴用工問題では1965年の日韓基本条約を無視し、日韓慰安婦合意も守らず、日本の自衛隊哨戒機にレーダー照射を行い、事あるごとに国際社会に対して日本の悪口を「告げ口外交」してきた韓国ですが、それでも「日本は韓国を信頼すべきだ」というのですから、盗っ人猛々しいのは韓国のほうでしょう。
それに、相手が信頼できると思うかどうかは本人の勝手であり、いくら「信頼しないのはおかしい」と言っても、信頼できないのだから仕方ないことです。「俺を好きにならないのはおかしい」と言っているのも同然で、どこまで厚かましいのか噴飯ものです。
日本にホワイト国から除外されたということは、友好国ほどの信頼度がないと思われたということですが、それを内外に示されたことが屈辱だということなのでしょう。だから理性的な判断ではなく、感情的になるだけなのです。
それはともかく、「国民感情と相容れない発言は処罰する」というのは、すごいことです。日本でも朝日新聞などはよく国民感情とかけ離れた論評をしますが、今回の「ホワイト国除外」やハイテク関連素材の管理強化についても社説で「対韓輸出規制 『報復』を即時撤回せよ」と論じています。
しかし、ホワイト国除外についてのパブリックコメントでは95%以上が「賛成」でした。
● 輸出貿易管理令の一部を改正する政令案に関する意見公募の結果について(PDF)
とすると、朝日新聞のこの社説はまさに「国民感情と相容れない発言」になります。そのような発言を公職にあたる人間が発言したら、韓国では処罰されてしまうのです。
ここにおいて、日本と韓国の価値観が大きく異なっていることが明らかになりました。韓国には言論の自由はありません。司法の独立もありません。すべては国民感情によって決まるのです。
今後、韓国では冷静な意見は出てこないでしょう。なにしろ大統領自身が「すべては日本のせいだ」と宣言しているのですから、それに反した意見を言えば、「国民感情と相容れない発言」ということで、罰せられることになります。すべては「総力対応」のためですから、足並みが乱れるような発言は処罰の対象とされるわけです。そしてその「国民感情」は、文在寅が行った会見内容がひとつの基準とされると思われます。
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※ 本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2019年8月6日号の一部抜粋です。