香港デモが「第2次天安門」となるXデーに、日本が示すべき姿勢

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8月14日、「一向に収束しない香港デモに中国当局が人民解放軍を待機」との機密情報がトランプ大統領のツイッターで発信されました。これを受け、国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは自身の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』で、各要人が「第2次天安門事件」を意識した強固な反中姿勢を表明している米国に対し、日本が示すべき態度について持論を展開しています。

香港で第2の天安門事件は起こるか?

ここ2か月ほど、世界の目は、香港にくぎ付けです。100万人デモ、200万人デモ、議会占拠、空港占拠…。ついに人民解放軍がスタンバりはじめました。毎日新聞8月14日から。

トランプ氏は、香港に隣接する広東省深センに鎮圧部隊や装甲車両が集結し中国政府による直接介入への懸念が高まっていることを記者団に問われ、「非常に微妙な状況だが解決するだろう。誰も負傷したり殺害されたりせず、平和裏に解決してほしい」と語った。その後、ツイッターに「独自の機密情報によると、中国政府が香港との境界に部隊を展開している。皆が冷静に、気をつけて!」と投稿した。

独自の機密情報によると中国政府が香港との境界に部隊を展開している」そうです。そして、アメリカの政治家たちは、「香港デモ支持」の発言をしています。

一方、野党・民主党トップのペロシ下院議長は同日、「中国政府の支援を受けた香港警察当局が、抗議参加者を暴徒と見なし彼らへの武力行使を強めている。憂慮すべき状況だ」とツイートした。共和党のルビオ上院議員も「中国による圧力強化は、国際条約で中国自身が約束した香港の自治に対するあからさまな侵害だ」とツイート。同党のグラム議員は「天安門事件から30年を経た今、すべての米国民が香港の抗議参加者と連帯する」と述べた。【ワシントン高本耕太】

ボルトンさんも

「米国人は天安門事件覚えてる」 ボルトン氏、中国に警告

8/15(木)17:50配信

 

【ワシントン共同】ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は14日、緊迫する香港情勢を巡り「中国は非常に慎重に動いた方がいい。米国人は天安門事件を覚えている」と警告し、中国軍や治安部隊による介入をしないようけん制した。米政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)のインタビューで語った。

いま中国政府は、「デモを武力で鎮圧するかそれともデモ参加者が疲れて自然消滅するのを待つか?」と悩んでいることでしょう。

なぜ、デモを武力で鎮圧しないのでしょうか?それをやると犠牲者が出る。するとアメリカは、「中国はまた天安門事件と同じことをした!許しがたい、残虐な人権侵害だ!!!」となり、制裁を科されることになります。ポイントは、この時、日本欧州が制裁に加わるかどうかです。日本、欧州が制裁に参加すれば、これはクリミア併合後の対ロシアと同じ構図になる。中国は、世界GDPの半分以上から制裁され、経済はボロボロになってしまうでしょう。

しかし、ロシアと中国の違いもありますね。ロシアのGDPは世界11位、中国は世界2位。日本や欧州は中国と金儲けしたいので、制裁を躊躇するかもしれない。中国は、この辺を見極めることができないのでしょう。それで、「デモ、自然消滅してくれればいいな~」と期待しているが、なかなか消えてくれない。それどころか、空港を占拠したりして、「第2次天安門」を挑発しているようにすら見える。

どうなるのでしょうか?このままデモが長引けば、「Xデーが訪れるかもしれません。日本政府は今から、「香港で第2次天安門事件が起こったらどうするか?」を検討しておくべきです。そして、犠牲者の数にもよりますが、基本的にアメリカから対中制裁を頼まれたら「制裁に加わる心の準備をしておくべきでしょう。

なぜこんなことを書くかというと、日本政府内にも親中派がたくさんいて反対することが予想されるからです。

これは、香港だけの問題ではありません。明日は台湾でありあさっては沖縄です。もちろんアメリカが制裁しなければ、日本独自で制裁する必要はありませんが。「中国が香港のデモを武力弾圧すれば制裁する!」という気概を持ち、同時に、第2次天安門事件が起こらないことを祈りましょう。

image by: edwwww / Shutterstock.com

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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