ネットは大荒れ。いじめ裁判で埼玉県川口市が放ったトンデモ発言

2019.09.25
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編集後記

いじめの定義については、「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査における定義」というのが昭和61年に定められてから存在しています。

当初は、「『いじめ』とは、『1.自分より弱い者に対して一方的に、2.身体的・心理的な攻撃を継続的に加え、3.相手が深刻な苦痛を感じているものであって、学校としてその事実(関係児童生徒、いじめの内容等)を確認しているもの。なお、起こった場所は学校の内外を問わないもの」とする」というものでした。その後、この定義では、いじめ自殺などを止めるには足りないという事で、平成6年に定義が変わり、平成18年に再度変わって、いじめ防止対策推進法のいじめの定義につながります。

現在の定義は、「『いじめ』とは、児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう」となっています。

この変遷の理由は、いじめを広義に捉えることによって最悪の事態を防ごうというのが大きな理由です。そして、いじめ自殺の教訓によって変わっています。

ところが、平成30年には総務省がいじめ自死事件などを中心に調べ、このいじめの定義を限定解釈し、いじめをいじめではないとした事などが自死などの大きな要因になっていると、文科省や法務省に異例の勧告を出す事態になっています。そこに来て、この令和の時代に、一地域行政が居直って、いじめの定義を裁判で批判するというところまでになってしまっているのです。

ここでわかることは、いじめについては、本来信頼すべき法やガイドラインが機能していないのです。そして、教訓は活かされていないということです。

残念ながら、各校や教育においていじめ対策を語るときは、全てにおいて、本来機能しているはずのものすら疑ってから考えないと適切な対策は講じることも危険なのです。

ここまで来て、法改正においては、法を守らぬ教職員などは処罰すると言う規定で激論があったばかりですが、思うに、守らぬ行政機関の担当者も処罰した方が良いのではないかと思えてしまいます。

映画『翔んで埼玉』は面白かったのに、こちらの「トンデモ埼玉川口市」は面白くもクソもありませんね。

ただ、私はこの「川口いじめ訴訟」の報道を見て、やはりこんなもんかと思ってしまいました。

ちなみに、私はこの被害保護者さんとはあるイベントで結構な時間、お話させてもらっています。

同様に、効果がないことを知りながらもやったという実績を作るために行動する学校や教育委員会や定義なども実は知らない担当者など、何もしない組織も見てきました。

やっぱりこんなもんかこれが私の正直な感想です。私の目標は、私がいじめ問題にか関わらずになるほど、いじめ問題が収束していくことですが、当分続くのだろうな、こんな基本的なところで、と思うしかありません。

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image by: Shutterstock.com

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社会問題を探偵調査を活用して実態解明し、解決する活動を毎月報告。社会問題についての基本的知識やあまり公開されていないデータも公開する。2015まぐまぐ大賞受賞「ギリギリ探偵白書」を発行するT.I.U.総合探偵社代表の阿部泰尚が、いじめ、虐待、非行、違法ビジネス、詐欺、パワハラなどの隠蔽を暴き、実態をレポートする。また、実際に行った解決法やここだけの話をコッソリ公開。
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