タクシー会社大手の日本交通はなぜ事前確定運賃を導入したのか?

 

配車アプリサービスUberの利便性

タクシーは、乗る距離とかかる時間によって、料金が変わる公共の交通機関です。カウンターの寿司屋さんにいくのと同じで、「時価」なんていうのがあるため、食べ終わるまでいくらかかったのかがわかりません。

特に、海外旅行に行ったときのタクシーでは、いくらくらいかかるのかなとか、安全でいけるのかな、大丈夫かなと、心配になったものでした。

しかし、数年前、アメリカに行ったときに、初めて体験した配車アプリサービスのUberは、スマホにアプリを入れておいて、乗るときに現在地と行き先を入れるだけで、目的地までのルート、かかるお金=運賃、今待っているところまで後何分でつくのか、どの道でいくのか、ドライバーは誰なのか、車種は何か、がすぐにわかります。

ここ最近は、来るドライバーが星何点なのかという、カスタマーレビューの評価までわかるのも面白いやり方です。乗ったら後は、到着するだけ、スマホに登録したクレジットカードから、自動的に料金が引き落とされます。しかも、税金もチップも込みで。

ニューヨークやシカゴ以外で、アメリカではそれまで流しのタクシーがいることは稀。レストランで食事をしたら、タクシーを呼んでもらわなければなりませんでした。Uberが出てくる前まではお客様側は、「タクシーを呼ぶのには時間がかかるものだ」「タクシーは目的に着くまで料金が決まらないものだ」と思い込んでいたわけです。

お客様が感じる価値は、その製品やサービスから得ることができる「利益」と、我慢したりする「犠牲」のギャップです。利益が大きければ価値を感じますし、犠牲が大きければ、嫌になり、価値を感じなくなり、ひいては選ばれづらくなるのです。

Uberの場合は、これらお客様が犠牲にする手間や時間、面倒臭さなどを解消するビジネスモデルなのです。

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