中国、台湾、韓国以下。デジタル競争力世界30位という日本の惨状

 

もうひとつ、同じくスイスのローザンヌに拠点を置く有力ビジネススクールIMDによる2019年の世界デジタル競争力ランキング」が同時期に発表されました。こちらでも、台湾は順位を上げています。詳細は以下報道を引用します。

世界63カ国・地域のデジタル競争力を、「知識(knowledge)」「テクノロジー(technology)」「将来に向けた準備(future readiness)」の3つの主要ファクターから分析・評価した。台湾の世界順位は、対昨年比3位アップの13位だった。

 

(中略)

 

レポートによると、台湾の強みは「Mobile Broadband subscribers(=モバイルブロードバンド加入者)」が世界1位、「IT & media stock market capitalization(=IT&メディア関連企業の時価総額)」と「Total R&D personnel per capita(=総人口に占めるR&D人員の比重)」が世界2位であること。このほか、「Graduates in Sciences(=理系の卒業生)」「High-tech exports (%)(=ハイテク産業の輸出額の比重)」「Agility of companies(=会社の機敏性)」「Educational assessment PISA -Math(=学生の数学分野での学習到達度)」などが、いずれも世界3位となった。

 

IMDによると、そのうち「モバイルブロードバンド加入者」は、3G及び4Gユーザーの百分率を指しており、台湾は日本、シンガポールと並んで世界1位となった。

IMD「世界デジタル競争力ランキング2019」、台湾は世界13位に

台湾の化学および物理分野が進んでいることは世界的に有名で、医学のレベルが高いことでも知られています。戦後、日本で学んだ台湾人は、日本の近代医学、ことに西洋医としての国家試験の合格率が高く、「世界最大の医者の産地」ともいわれていました。

台湾社会はこうした積み重ねの上に成り立ち、さらに努力を重ねて確実に国際競争力をつけています。そして、世界はそれをちゃんと知っているということです。

そして日本ですが、日本人のみなさんにはショックな結果となっています。32位までのランキングは以下の通りです。

世界デジタル競争力ランキング

 

1位 シンガポール

2位 香港

3位 アメリカ

4位 スイス

5位 アラブ首長国連邦

6位 オランダ

7位 アイルランド

8位 デンマーク

9位 スウェーデン

10位 カタール

11位 ノルウェー

12位 ルクセンブルグ

13位 カナダ

14位 中国

15位 フィンランド

16位 台湾

17位 ドイツ

18位 オーストラリア

19位 オーストリア

20位 アイスランド

21位 ニュージーランド

22位 マレーシア

23位 UN

24位 イスラエル

25位 タイ

26位 サウジアラビア

27位 ベルギー

28位 韓国

29位 リトアニア

30位 日本

31位 フランス

32位 インドネシア

Singapore topples United States as world’s most competitive economy

日本は前回から5つ順位を下げた30位で、比較可能な97年以降過去最低でした。もっと言えば、90年代は日本は4年連続で首位でした。日本の衰退ぶりがあまりに顕著です。報道によれば、「企業の生産性の低さや経済成長の鈍化などが理由で、アジアの中での地盤沈下も鮮明になっている」ということです。

日本の競争力は世界30位、97年以降で最低 IMD調べ

両方のランキングで1位になったシンガポールはさすがですが、ただ、人口560万人で、面積は日本の500分の1ですから、そうした国と日本などを同じ土俵で比べるのも、やや無理やりな感じもします。

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