天然なのか、計算か。小泉進次郎環境相が政治家向きではない理由

 

ですが、最大の難点は「外圧を受けて自嘲気味に振る舞う」ことでは、決して政治家としてのリスペクトは得られないということです。これは、政治を考える上のでの基本中の基本です。そこが分かっていないということは、もしかしたら3番目の可能性かもしれません。それは、「何も考えていない」という可能性です。

しかし、それがダメというわけではなく、現在の総理総裁のように「そんなに考えていない人」の方、つまりある種の「天然の方がもしかしたら政局には強いのかもしれません。ただ、今回の「排出ガス削減と石炭政策」だけでなく、懸案の「福島第一のトリチウム含有水処理」でも「何も考えずに迷走」してしまうと、これは政治家としてのスキル不足という、かなりネガティブなイメージを拡散することになります。

それはともかく、外圧のサンドバッグ役になってもニヤニヤしていて平気という神経は、非常に不思議です。ブチ切れて国際会議から退出してしまうような、「松岡洋右タイプ」も困りますが、これはこれでちょっと政治家向きではないような懸念を感じます。

image by: 小泉進次郎 - Home | Facebook

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東京都生まれ。東京大学文学部卒業、コロンビア大学大学院卒。1993年より米国在住。メールマガジンJMM(村上龍編集長)に「FROM911、USAレポート」を寄稿。米国と日本を行き来する冷泉さんだからこその鋭い記事が人気のメルマガは第1~第4火曜日配信。

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