家族や家庭の悩みやトラブル。今までもあったものが表面化しただけなのか、それとも近年になって激増したのか。引きこもり、毒親、原因不明の現代病…これらを愛着障害の点から解説する。この仮説が正しいなら、日本はまさに死に向かっているのかもしれません。あわせて『ケーキの切れない非行少年たち』もお読み下さい。
● 『西洋の自死』
イギリスのブレグジット、アメリカ・ファースト、台頭する極右政党…欧米先進国を席巻するナショナリズムの思想的な背景は何か。この本を読むまで分からなかった社会的背景は、日本にも共通するところがあるんですね。今の子供たちがこれから生きていくのは、こういう世界…お子さんのいる方は是非。
● 『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』
希望的観測や杜撰極まりない作戦、兵站の完全無視や人命軽視。こうしたものは旧日本軍に特徴的なものだと思っていたのですが、誤解でした。ソ連もドイツもヒドい。とりわけ、戦争という究極の暴力の中では、独裁者の愚かさ、人間の残酷さが剥き出しになるんですね。戦闘、戦争に勝つことの困難さはどの国にとっても同じなのだなと思いました。平和を噛みしめるお正月に是非。
一年の計は元旦にあり。元旦こそ読書をして過ごしませんか。
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