最近、楽天のアカウントが乗っ取られて不正購入されるというニュースが報道され、SNSなどでは、被害にあった人からの投稿も多く見られます。なぜこのような事案が行われるのか?悪質商法のジャーナリストである多田文明さんは自身のメルマガ『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』で、楽天アカウントを悪用した不正購入の仕組みをひも解きながら、その背景にある新たな詐欺の構造と注意点について整理します。
楽天アカウントでの不正購入は「証券口座乗っ取り」でも使われた踏み台の手法か
楽天のアカウントが乗っ取られて不正購入される事案が報道されましたが、最初からこの手口をすぐに理解できた人はあまりいないと思います。
男性がある通販サイトAで缶酎ハイのケースを注文します。後日、商品が届きます。この状況を見ただけであれば、詐欺ではないと思うかもしれません。
しかし商品の発送先をみると、注文したはずの通販サイトAからではなく、楽天市場から送られてきています。しかも、発送先の人物は女性の個人名になっています。
どのようなカラクリがあるのかといえば、注文した男性と、商品を送ってきた女性の間に、詐欺業者が介在しているのです。
つまり、詐欺業者は、男性からの注文を受けて、不正に女性の楽天アカウントに入り込み、缶酎ハイのケースを注文して、その際、別の人物のクレジットカードを使い購入するのです。こうして、男性のもとに注文通りの商品が送られてきます。
ここでは、IDやパスワードを盗まれた女性のアカウントが乗っ取られて「証券口座乗っ取り」のように勝手に犯罪行為の踏み台となっている状況があります。
通常の商取引を装い詐欺行為をする
なぜ、このようなことをするのかといえば、通常の商取引を装うことで、不正行為が発覚しづらくさせて、より多額のお金が稼ぐためです。
もしアカウントを乗っ取った女性のクレジットカードを使って、不正利用の発覚からクレジットカード情報が止められれば、同時にアカウント止められることになります。
そのリスクを避けるために、クレジットカードの不正利用がバレて止められても、別の人物のカード情報を女性のアカウントに入力して不正を続けられます。
つまり、女性がアカウントが乗っ取られていることに気づくまで、何度も犯行を繰り返して利ザヤを得られるのです。
これまでも注文した商品を通常の商取引に見せかけて、商品を届ける似たような手口はありましたが、誰かのアカウントを踏み台にする形はなかったと思います。
普段、あまり楽天市場を使わない方が狙われていると思われます。使っていない通販サイトのアカウントでも、こまめに確認することが必要です。
最後に
このところ、犯罪者らは、外にある金目のものは転売目的でなんでも盗むようになってきています。
これまで銅線ケーブルやマンホールの蓋、エアコンの室外機などを盗んできましたが、3月には、マンションのオートロック機器をごっそり持って行く事件も報道されました。高値で転売ができるからだとも考えられます。
オートロックがなくなれば、マンションに誰でもはいれる状況となり、空き巣などの窃盗の可能性も出てきます。
もしご自身の住んでいるマンションのオートロック機器が突然なくなっている時には「工事中かな?」と思わずに、すぐに管理会社に連絡してください。
(『詐欺・悪質商法ジャーナリスト・多田文明が見てきた、口外禁止の「騙し、騙されの世界」』2026年3月28日号より一部抜粋)
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