台湾は既に独立国家。蔡英文は習近平と真っ向勝負、日本はどうだ

 

ちなみに台湾では1949年から2000年まで国民党の一党支配がつづいていました。2000年の総統選で民進党の陳水扁が勝利、一党体制が崩れた。彼の方針は「四不一没有」。意味は、

  • 独立を宣言しない
  • 国号を変更しない
  • 両国論を憲法に加えない
  • 独立に関する国民投票は行わない

要するに「現状維持」ということでしょう。

では、蔡英文さんは、どうなのでしょうか?この方も、現状維持派だったのです。彼女は、「独立反対」「統一反対」。ところが、BBCのインタビューでは、こう語った。

「我々には、自分たちが独立主権国家だと宣言する必要性はない。(中略)我々はすでに独立主権国家あり、我々はこの国を中華民国、台湾と呼んでいる」
(同上)

台湾は、すでに独立主権国家だ!と断言した。これは、はっきりと今ままでの立場と違います習近平は激怒していることでしょう。

ちなみに、蔡英文さんは、中国についてこんなこともいっています。

「3年(以上もの)間、中国が脅威を強めているのを、我々は目の当たりにしているのだから。(中略)中国は軍艦を台湾近海で航行させ、軍用機を飛行させている。(中略)それから、香港で起きていることを目の当たりにした台湾の人々は、中国の脅威は本物で、状況はさらに深刻になっていっていることを、よく分かっている」
(同上)

台湾政府も台湾の人々も、中国の脅威を正しく認識しています。一方我が国は、中国の脅威を正しく認識せず、習近平に「国賓訪日」を懇願している状況。嗚呼、なさけない…。

image by: 蔡英文 Tsai Ing-wen - Home | Facebook

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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