中国の保健当局は、新型肺炎の患者はさらに増えて2783人になり、死亡した人は81人となったと発表した(27日午後2時現在)。また、患者のうち460人以上が重症だと、共同通信、NHKなどが報じている。日本国内での発症者も4人となったなか、安倍首相は28日の衆議院予算委員会の閣議で、新型肺炎を「指定感染症」にする方針を明らかにしている。
指定感染症とは?
「指定感染症」とは、国内で感染が確認された場合、法律をもとに強制的な措置を取ることができる感染症のこと。たとえば、感染症の対策が整っている医療機関への入院を勧告し、従わない場合は強制的に入院させられたり、一定期間仕事を休むよう指示できるようになる。安倍首相は同閣議内で、これまでに関係閣僚会議を開催したとし、「水際対策のいっそうの徹底、検査体制の整備、国民に対する迅速かつ的確な情報提供、日本人渡航者や滞在者の安全確保などについて関係省庁で連携して、万全の対応をとるよう指示した」と語った。
検疫感染症にも指定
また、厚生労働省によると、今回の新型肺炎は「検疫感染症」にも指定する予定とのこと。検疫感染症に指定されると、検疫所で感染が疑われる人が見つかった際、検査や診察、一定期間の症状の報告を指示できるようになる。従わない場合は、罰則が課せられる。