上司や部下に「褒め」をわざとらしさなく自然に伝える心理的テク

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職場など上下関係の中での褒め言葉が、思わぬ「ゴマすり」扱いをされてしまうのはままあること。こうした自分の言葉が歪み伝わる事態を防ぐには、ある心理テクニックが有効なようです。今回の無料メルマガ『東北NO1メンタルトレーナーが送る『自信をはぐくむ、幸せな自分のなり方』』では心理カウンセラーの吉田こうじさんが、「相手の自尊心を引き起こす褒め方」を紹介しています。

相手の自尊感情を動かす褒め方

今回は、相手にゴマスリと思われずに、むしろ相手の自尊心をくすぐる「褒める」テクニックについてお話します。

今回のテクニックは、特に会社勤めをされている方にはオススメです。と言うのも、その昔、たまたま営業所に顔を出した当時の上司である部長に「そのカバンカッコいいですね」って伝えたら、「吉田くん、そんなゴマスリしている時間があったら仕事しなさい」って叱られたことがあってですね…。僕としてはゴマスリしているつもりなんて1ミクロンもなくて、素直に「カッコいいカバンだな~」って思ったから素直にそれを伝えただけなのですが…。

こんなふうに、自分の意図するところと、相手の受け取り方が真逆になってしまって、結果として「いやいや、そんなつもりじゃないですよ!!」みたいなコミュニケーションギャップが生じてしまうことって案外少なくないんじゃないかなって思ってます。実際、「褒める」「賞賛する」行為って、はたから見たら「ゴマスリしている」「おべっかを使っている」みたいに思われる危険性はゼロじゃないですからね(ただ、そんなふうに悪意に思う人は、きっと何らかのコンプレックスに囚われているだけなんでしょうけど)。

いずれにしても、せっかく自分の気持ちを素直に伝えたいだけなのに、それが歪んでしまう状況は避けたいわけで…、そういった不本意な誤解を招いてゲンナリしないためにも今回の心理テクニックは役に立つと思います。

今回紹介するテクニックは、ウィンザー効果を利用したものです。

ウィンザー効果とは?

 

ウィンザー効果とは、何かの効果を直接伝えられるよりも第三者から間接的に聞いたほうが信憑性は高まるというもの。

身近な例で言えば、アマゾンのカスタマレビューとか、食べログなどの「口コミ」を思い浮かべてもらえるとわかりやすいかと思いますが、自分と直接利害関係のない第三者からの情報って、何となく信憑性が高くて信じやすいと思いませんか?その心理効果を「褒める」際にも利用するワケです。

たとえば、あなたが管理職で、ある部下のやる気を高めたいとします。その際、「最近、本当に頑張っているね!おかげですごい助かるよ!これからも期待しているからね!」って、直接その部下に伝えたって別にいいんですよ。「人は相手の無意識に反応する」という心理法則があるので、あなたが本気でその部下に対してそう思っていて、かつ、普段から良好な関係性にあるのであれば、部下の目を見てバシッと伝えた方が、部下のやる気を高めるという目的は達成しやすいかと思います。

ですが、あなたの本気度が実はそんなに高くないとか、あるいは、その部下とあまり関係性が築かれていないのであれば、「なんだろう?急にそんなことを言ってくるなんて、何か裏があるんじゃないかな?」と部下に思われてしまう可能性は否定できません。これでは、やる気を高めるという目的は達成できないワケです。そこで今回紹介するウィンザー効果の登場です^_^

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