E子 「では、身元保証人に単に押印してもらうだけでなく、印鑑証明書をつけてもらう意味は?」
新米 「身元保証人になってもらうにあたって、本気かどうか、本気度をみせてもらう!?ってことなんですかねー」
深田GL 「(笑)確かにそれもあるかもだね。ただ、署名押印っていっても本人が書いているかどうかってわからないだろ?」
新米 「へっ?どういうことですか?違う人が書くってこと…ですか?」
所長 「そういうこと、それと同じことが昔うちにもあったんだよ。社労士試験の合格者を採用し、父親の署名押印、印鑑証明の提出があった。 特にコメントがなかったので、そのとおりだと思っていたら、たまたま面談で保証人の話題になって、父親が書いたのじゃないっていうんだ、驚いたね」
新米 「誰が書いたんですか?」
所長 「お母さんだったんだ」
新米 「あらぁ、お母さんだったんですか」
所長 「後から知ったけど、身元保証人以外の人が署名していることって、現実には多いそうなんだ」
新米 「それって、署名じゃなくて、記名押印ですよね。日本って、署名にまだそういう感覚を持っている方が多いんでしょうか」
深田GL 「そうかもしれないね。ところで、職務担当や勤務地の変更や昇格等を会社は身元保証人に通知する義務があるだろ。通知を怠ったとしても、責任追及ができなくなるわけではないけれど、損害賠償額が減額となる可能性はあるよね。」
新米 「連絡がつかないこともあるんじゃないですか」
所長 「そういうこともあるだろうね。で、今回のフォーマットには身元保証人のメールアドレスを記入してもらえるようにしておいてほしいんだよ」
新米 「メールアドレスですか?」
所長 「そう。身元保証契約書に身元保証人のメールアドレスを記入してもらい、そこにメールすれば内容証明で通知したのと同じ効果があるんだよ」
G社社長 「え?、そうなんですか~?それは知りませんでした。メールアドレスが書けるようにしておきます」
深田GL 「通知書のフォーマットも頼むよ」
新米 「はい、わかりました」
所長 「あと、会社の本人に対する管理監督の過失の有無が問われると、下位者が被った損害全額を身元保証人から取れない場合もあるから、不始末があれば、その都度始末書を取っておく等の労務管理は必要であることは、顧問先さんにはしっかり伝えていくようにしてくれ」
全員 「了解です」
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