即直帰。安倍首相「質問打ち切り」新型コロナ会見に批判の声

2020.03.02
by MAG2NEWS編集部 NK
 

口だけの「国民を守る」

「未知のウイルスとの戦いは、とても厳しいもの」とし、現場で作業に当たる方々を労わり、「それが常に正しい判断だったかということについは教訓を学びながら未来に向かって生かしていきたい」とした。その上で、これまで「政治は結果責任」と語ってきた自らの発言について触れ、「私自身、その責任から逃れるつもりは、毛頭ありません。内閣総理大臣として、国民の命と暮らしを守る」と語った。国民の命と暮らしを守ることを第一に考えているのであれば、なぜ新型コロナウイルスの流行初期段階で対策を講じなかったのか。なぜ汗水流して働いて納めた税金を桜を見る会やモリカケ問題のような形で「私物化」する事例が後を絶たないのか。ここまでくると、安倍首相の言葉はすベて「上っ面」のように聞こえてしまうのは私だけではないだろう。

思考停止した首相

安倍首相の回答からは、具体的な対策は一切語られなかった。ただ事前に用意された回答を見ながら、それを読み上げるだけだ。フリージャーナリストの江川紹子氏は会見終了を受け、「まだ質問があります」と手を挙げたが、司会者は「以上をもちまして記者会見を終わらせていただきます」と取り合わなかった。しかし江川氏は諦めず「まだ質問があります」「幹事社の質問にも、まだちゃんと答えていません」と訴えたが、「予定の時間を過ぎておりますので」と終了。質問は事前に用意されていた5問のみで打ち切られ、会見はわずか36分ほどで終了した。

江川氏の質問を打ち切った件について、2日の国会で立憲民主党の蓮舫氏は安倍首相に質問。安倍首相が時間がきたことを理由に挙げたため、重要な公務があったのか問うと、首相は打ち合わせをしたと回答した。しかし、29日の首相動静で「私邸」に直帰していたことはすでに明らかになっている。国民の不安と向き合う姿勢は見られず、この不誠実な姿勢を国民はどう感じたのだろうか。

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