日本も回避不可能か。新型コロナショックがもたらす世界大恐慌

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米国やイタリア、スペインをはじめ世界各国で非常事態が宣言されるなど、感染拡大が止まらぬ新型コロナウイルス。3月12日にはNYダウ平均が過去最大の下落幅を記録し、経済への影響も世界規模となってきました。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、新型コロナ流行が世界恐慌を引き起こす可能性について考察するとともに、日本政府が取るべき「思い切った政策」を提案しています。

産業危機から世界恐慌になるか?

新型コロナウィルス流行から産業危機、そして世界恐慌になる危険が出てきた。その可能性を検討しよう。

米国株価

NYダウは、2月12日29,568ドルまで上昇して史上最高株価になった。3月6日25,864ドルでしたが、3月9日2,013ドル安の23,851ドルでサーキットブレーカー発動し、2013年2月に制度導入後初である。3月10日は1,167ドル高の25,018ドル、3月11日は1,464ドル安の23,553ドル、3月12日は2,352ドル安の21,200ドル、12日はセリング・クライマックスになっているようで、サーキットブレーカーが2回も発動した。

3月13日は一転して、1,985ドル高の23,185ドルになった。というような歴史的1週間になった。

1987年10月「ブラックマンデー」(下落率21.1%)以来の大きな下げになっている。今回のコロナショックの下げは、2月12日から3月12日までの下落率は28%である。「ブラックマンデー2.0」とも言える暴落である。13日は、トランプ大統領が、新型コロナウイルスに関して国家非常事態を宣言し、政策を総動員する姿勢を示したことで米景気に対する投資家の不安心理が後退。しかし、まだわからない。

トランプ大統領は、12日に欧州からの入国を止め、給与税を引き下げるとしたし、FRBは、2日間で1.5兆ドルもの資金を短期市場にするが、金融市場の流動性が干上がっているようだ。それと、600億ドルの国債購入を発表した。しかし、それでも12日2,352ドル安になった。13日に大規模な財政出動とトランプ大統領が言ったことで、株価は1,985ドル上昇した。政策の総動員ということで、3月17日、18日のFOMCでも、利下げ1%に追い込まれそうである。

やっと、安倍首相との電話会談で、トランプ大統領も新型コロナウィルスの危険性を認識したようで、本腰を入れて対策を打つことにした。それが国民や投資家に伝わった。しかし、まだ、米国の苦難は始まったばかりである。

今まで、中央銀行バブルで株価は上昇したが、GDPは変わらないし、企業の利益も変わらないので、株価と業績の乖離が拡大していたが、それを巻き戻しているだけとも言える。

もう1つが、株の信用取引が多かった。この取引の追証や強制売却が起こり、大幅な暴落が起きたようである。このため、手持ち資金がなくなり、ドルの流動性が枯渇した。

しかし、ナスダックの下落は、NYダウやSP500に比べて小さいし、BtoB企業は厳しいが、BtoC企業はまだよい。中小企業が厳しい。キャッシュを持つ企業は良いが、キャッシュがない企業は厳しい。

そして、米国も新型コロナで、国家非常事態宣言も出た。FRBの利下げもQEも効果はない。1929年の下落曲線が似ているので、大きく下げて、一度戻して、しかし、また下げるという1929年の株価の動きになるようである。

そして、もう少し新型コロナ感染が早ければ、サンダース氏になったはずが、民主党候補にはバイデン氏になりそうである。1929年と同じようなに、ルーズベルト大統領の社会主義的な政策になると見たが、そうはならないようだ。国民皆保険制度もお預けになった。

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