新型コロナウイルスの感染拡大の勢いが止まらない。1日午後4時半の時点で、東京都は新たに都内で66人が新型コロナウイルスに感染していると発表したとNHKなどが報じている。これで都内で感染が確認されたのは587人となった。こうしたなか「緊急事態宣言」が出されるか注目が集まっているが、安倍首相は1日の参議院決算委員会で「現時点で出す状況ではない」とした。
緊急事態宣言「現時点で出す状況でない」 安倍首相 新型コロナ
安倍総理大臣は「緊急事態宣言」について、現時点で出す状況ではないとしたうえで、宣言が出されたとしても、フランスのような都市の封鎖はできないという認識を示しました。https://t.co/q27Rjsvrcl
— NHK生活・防災 (@nhk_seikatsu) April 1, 2020
安倍首相「フランスのロックダウンとは違う」
NHKによると、安倍首相は1日、「今この時点で緊急事態宣言を出す状況ではない」と考えを述べ、私権を制限する側面を持つ緊急事態宣言については「総理大臣や国が強大な権限を持つのではなく、都道府県知事が権限を持ち、必要な要請や指示を行うものだ」と言及。そして、フランスのように早急に都市を封鎖はできないという認識を述べた。
政府内では、緊急事態宣言が出される際の想定をし、水面下で準備を進めている。仮に出す段階になったとしても、都全体ではなく、地域を絞って出す可能性がある。
小池都知事「国が判断すべき」
また、NHKによると小池百合子都知事は31日、緊急事態宣言について「国が決めること」とし、現状は宣言すべきなのかを国は判断すべきだという考えを示している。小池都知事は「(宣言すべきかどうかの判断をする上で)参考になればということで都内の感染状況を伝えた。状況はギリギリと申し上げており、国家としての判断が今、求められているのではないか」としている。