もし興味があったら野々村さんの本『夫婦喧嘩は買ったらダメ。勝ったらダメ。』をお読みいただければ、と思うのですが、そこでもっとも私が「その通りだな」と思ったのは、ここでした。
あっちが先にあんなこと言ったから。そっちが先にあんなことしたから。自分は悪くないから謝らない。小さなことから始まる意地のはりあい。
どちらも切り替えが早くて、数日後には元通りならいいが、意地を張りあって無言でいるうちに、それが普通になっていくこともある。
「負けたフリ」は夫婦にとって重要なボール。
もし相手がそのボールを投げてきたときは「フン」と無視せず、しっかり受け止めよう。
絶対に自分が正しい!と思う事でも、ときには自分から折れた方が楽になることもある。
折れないまでも、しなやかに曲がってみるくらいはしてもいい。
本当に大切なのは、意地を張り通すことではない。
どんな夫婦でも、育った環境も違えば、性格も違う。だから必ずぶつかることがあると思うのですね。特にこの異常事態の時には、今まで見えなかったものも見えてくることがあると思います。でもそれは、何十年と一緒にいて分かることが、ちょっと早く分かったに過ぎないと思うのです。
ぶつかり合った時や、喧嘩が頻発している時、怒りや不満をすぐに溶かすような魔法の方法はないと思いますが、トラブルになりそうだったら、できるだけ回避して“こんな時だからこそ”協力しあえる関係になってほしいな、と思います。
ちなみに野々村友紀子さん、あれだけ小堀さんをきつく罵倒するのには「ネタは面白いんだから、もっと漫才に心血を注いでほしい!」という気持ちが強いからのようです。野々村さんのブログを読むと、才能のある小堀さんをリスペクトしていますし、必ず「2丁拳銃の漫才は、ちゃんとおもしろいので、皆様もどうか一度、劇場に足をお運びいただければ幸いです」と書いておられます。
異常事態は私たちの気持ちも正常ではいられなくなってしまいますが、なんとかこの危機を乗り越えて、家族で笑える日を取り戻したいです。
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