最悪2年連続マイナス成長シナリオも。各紙が報じた「大封鎖」不況

 

ユーロ圏の落ち込み

【毎日】は1面左肩のみ。見出しを以下に。

(1面)
世界経済マイナス3%
IMF今年予測 後退、大恐慌以来

●uttiiの眼

《毎日》の特徴は、世界経済全体の予測だけでなく、米国、日本、中国、ユーロ圏、中南米、ASEAN5ヵ国、インド、アフリカ、それぞれについて、2020年と2021年の成長率予測を書き込んだ世界地図を掲載している点。

目を惹くのはユーロ圏の今年が「マイナス7.5%」となっていること。各国・各地域のなかで最悪の数字になっている。また、米国が日本のマイナス幅よりも大きい5.9%のマイナスとなっていることも。

来年2021年の数字がすべてプラスになっているので、これは「基本シナリオ」であることが明確だが、言うなれば、最も楽観的なシナリオと言えるだろう。この程度の数字に収まる保証は、どこにもない。

重層的な危機に直面する各国

【東京】は3面の記事のみ。見出しを以下に。

(3面)
世界成長マイナス3%
20年予測 大恐慌以来の不況

●uttiiの眼

基本的に本記のみだが、特徴は、成長率について世界全体に加えて、米国、日本、ユーロ圏、中国を比較した表を掲載し、合わせて、1980年以来の世界経済成長率の折れ線グラフを掲載していること。リーマンショック時のV字回復と同様の回復の軌跡が点線で書き込まれているが、勿論、このようになる保証はない。

記述のなかで目を惹いたのは以下の一節。
「IMFは「多くの国が重層的な危機に直面している」と深刻さを指摘。ウイルスとの闘いに加え、国内経済の混乱、海外需要の落ち込み、金融市場の動揺などが同時多発しているためで「今回の危機は他に類を見ない」と指摘した」という。

image by: shutterstock

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ニュースステーションを皮切りにテレビの世界に入って34年。サンデープロジェクト(テレビ朝日)で数々の取材とリポートに携わり、スーパーニュース・アンカー(関西テレビ)や吉田照美ソコダイジナトコ(文化放送)でコメンテーター、J-WAVEのジャム・ザ・ワールドではナビゲーターを務めた。ネット上のメディア、『デモクラTV』の創立メンバーで、自身が司会を務める「デモくらジオ」(金曜夜8時から10時。「ヴィンテージ・ジャズをアナログ・プレーヤーで聴きながら、リラックスして一週間を振り返る名物プログラム」)は番組開始以来、放送300回を超えた。

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【著者】 内田誠 【月額】 月額330円(税込) 【発行周期】 週1回程度

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