新型コロナウイルス感染拡大の影響で、来年の夏へ延期された東京五輪。終息が見えない中、一体どうなってしまうのか。東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は、共同通信のインタビューに応じ、再延期は「絶対ない」との見方を示した。
東京五輪をコロナ克服の証しに - 森会長、開会式演出の大幅変更もhttps://t.co/WE5XxDJqQY
— 共同通信公式 (@kyodo_official) April 22, 2020
再延期は「絶対ない」と強調
インタビューの中で森氏は「開催できれば人類全体に降り掛かった災いを乗り越えた証しになる」と説明。一層の経費節減に努め、開会式の内容や演出を大幅に変更する意向も示した。
また、開催意義について「ただの五輪ではない。これは人間の挑戦だ。アスリートの祭典にとどまらない、より大きく重いテーマが課せられた」と強調。日本中が経済支援、医療態勢整備に全力を挙げている現状を踏まえ「そうでなければ、国民に対して申し訳ない。国民の気持ちとかけ離れた五輪にしてはならない」と強く訴えた。
そのうえで、新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期となった東京大会の再延期は「絶対ない」と強調。「選手のことや大会運営上の問題を考えても2年延ばすことは技術的に困難」と説明し、「来年開催できれば、日本の強さを誇っていい。だから私はそれに命を懸けようと思う」と、並々ならぬ覚悟を示した。
開閉会式の演出は「ほぼ出来上がっていたが、根本的に見直さなければならない」と述べ、ウイルス危機について何らかのメッセージを盛り込む方向で演出チームに再検討を求める意向を明らかにした。
追加費用を巡っては、国際オリンピック委員会(IOC)と支出内容を改めて精査すると表明。IOCの負担が「全くゼロということはあり得ない」と述べている。