米が「中国と国交断絶」なら日本に迫られる習近平の国賓来日中止

 

今は、米中覇権戦争の時代

今回の件名に【衝撃】の文字を入れました。しかし、実をいうと、昔からの読者さんは、それほど驚かなかったでしょう。昔からの読者さんは、以下のような流れになっていることを知っています。

  • 2015年3月、AIIB事件が起こる。アメリカ、「中国打倒」を決意
  • 2016年、反中のトランプが大統領選で勝利
  • 2017年、金正恩が大暴れ。アメリカは北朝鮮問題で中国の協力を望んでおり、米中関係は悪くなかった
  • 2018年、習近平が北核問題の解決を望んでいないことを悟ったトランプは、金正恩との直接交渉に乗り出す北問題で中国を必要としなくなったトランプは、米中戦争を開始する。関税を次々と引き上げ、ファーウェイ排除に乗り出した
  • 2019年、米中覇権戦争はつづいていく。情報戦として、「中国がウイグル人100万を強制収容している」事実が拡散された。経済戦として、「関税戦争」「ファーウェイ戦争」。代理戦争として、アメリカは、香港の民主化勢力、台湾などへの支援を増やす
  • 2020年、新型コロナウイルスパンデミックが起こる。アメリカは、感染者数、死亡者数で世界一になった。激怒したトランプは、パンデミックを米中覇権戦争の武器として使う

読者の皆さんは、「2015年から米中覇権戦争の前哨戦がはじまっていた」ことを知っています。だから、「米中断交か?」という情報を聞いても、「やはりきたか!」という感じなのです。

今年の年初、「2020年は、1941年とパラレルになる」という話をしました。アメリカは、中国に対し、かつて日本にしたごとく締め上げていくようです。

日本は、中国を挑発する必要はもちろんありません。しかし、軍事同盟国で、必ず戦勝国になるアメリカの側にいることがとても大切です。安倍総理、習近平の国賓来日は、延期ではなく、きっぱり中止にしてください。それが、米中覇権戦争下の、日本の国益です。

image by: Lewis Tse Pui Lung / Shutterstock.com

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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