【書評】文政権発足から二年。韓国人よ、これが望んだ韓国か?

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元駐韓大使として、さまざまなメディアで活躍中の武藤正敏氏。そんな武藤氏が、韓国からの壮絶な集中砲火を浴びた前著に引き続き上梓した、刺激的なタイトルの一冊が話題となっています。今回の無料メルマガ『クリエイターへ【日刊デジタルクリエイターズ】』では編集長の柴田忠男さんが、そんな書籍を紹介。タイトル同様、内容も刺激的のようです。

偏屈BOOK案内:武藤正敏『文在寅という厄災』

91GjiUwq3oL文在寅という厄災
武藤正敏 著/悟空出版

「世界一反日」で「世界一親日」なのが韓国人だという。確信的に文在寅大統領を支持している革新層はごく一部で、40%台の支持層の中には恐らく25%程度、「何となく文在寅は信頼できる」「保守はもう信頼できない」という消極的な支持層がいて、彼ら普通の韓国人は、日本人が危惧しているような「反日」ではない。彼らにとってのリアルな日本は、彼ら自身の日常にあるという。

元特命全権大使が韓国を徹底批判した前著『韓国人に生まれなくてよかった』は、韓国からの壮絶な集中砲火を浴びた。しかし著者は「嫌韓」書籍を書いたつもりは毛頭なく、韓国に長年縁のある外国人の立場で、文政権の施策が韓国に何をもたらすかを予測し、本質を解明しようとしたものだった。批判する立場にないはずの人間から批判されたと、韓国マスコミは怒り狂った。

「苛烈な競争に勝ち抜いても報われにくく、能力よりも生まれに左右され、大統領になれば逮捕されるような苛酷な韓国社会は、私のようなか弱い人間にとっては厳しすぎる」という意味を込めたもので、もとより韓国人を差別する意識などなく、そういう意図でないことは読めば分かる。将来の日韓関係が抱えるリスクを知らしめた好著だった。まさに今、その通りの韓国になっている。

著者は韓国人に問いかけた。「これは、あなたが望んだ大韓民国ですか?」。あれから2年が過ぎ、そろそろ目の前にある現実に対して、冷静に向き合える時期が来たのではないか。少なからぬ韓国人はそう考えているはずだ。文在寅政権の失政を、韓国の長い歴史において前向きに役立てることができる。

  1. 「理念」「正義」だけでは、国民を幸せにする政治はできない
  2. 自分だけに都合のいい政治家は信用してはいけない
  3. 言い訳ばかりで無能な政治家を指導者に選んではいけない
  4. 二枚舌を使う政治家は信用してはならない
  5. 現実を顧みない大統領には期待できない

これは保守か、革新かの話ではなく、政治家の資質、レベルとしての問題である。この大切な原則を体感できるのであれば、現状の辛酸も、将来の薬になるかもしれない。余計なお世話だが(じつは日本の望ましい近未来のためにも)、はっきり言わなければならない。軍事政権を経て民主主義を獲得した韓国人は、いま独裁の文政権を選択した責任を取る時期に来ている。

自ら勝ち取った民主主義を裏切る政権を支持してしまった、その構造を検証し、反省すべきである。このままでは金王朝の「統一朝鮮」になってしまう。いまなら、まだかろうじて間に合う。日本は是々非々で、主張すべきは主張しながら韓国の行く末を見つめるしかない。ところで、在寅政権の失政から得た5項目って、5を首相に変えればすべて日本にもあてはまるではないか。

編集長 柴田忠男

image by: Subodh Agnihotri / Shutterstock.com

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